鵺姫異聞
「鵺姫真話」と新版「イーシャの舟」のなかで語り尽くせなかった物語。
これで、残っていた謎というか、ちょっと不足していた部分がよくわかった感じです。
でも、その落ち葉拾いだけで、しっかりとした1冊の長編にまとまっているので、すごいと思います。
やっぱり、多少、端折っているところはあるのですが、楽しい。
これだけの物語を書ける人の本が、絶版で手に入りにくくなっているのは悲しいです。
どこかで、ハードカバーのジュブナイルとして出直さないかなぁ。そして、新作も読みたいです。
「鵺姫真話」と新版「イーシャの舟」のなかで語り尽くせなかった物語。
これで、残っていた謎というか、ちょっと不足していた部分がよくわかった感じです。
でも、その落ち葉拾いだけで、しっかりとした1冊の長編にまとまっているので、すごいと思います。
やっぱり、多少、端折っているところはあるのですが、楽しい。
これだけの物語を書ける人の本が、絶版で手に入りにくくなっているのは悲しいです。
どこかで、ハードカバーのジュブナイルとして出直さないかなぁ。そして、新作も読みたいです。
あぁ、この話が大好きだった。
と思いながら、でも、
全然、覚えてねぇ(笑)
とも思いながら、読みました。
今読むと、ちょっと恥ずかしい部分もありますね。
もう、「星虫」とかもそうだけど、怖いぐらいにストレートです。
でもそれが、よいジュブナイルの条件のような気がしてきた。
御角はんは、「鵺姫真話」の方で出てきたのかな?なんか、確かに兄弟が出てきた気がします。最近読んだはずなのに、けっこう忘れているなぁ。
時間の流れ的には、「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」という順番です。発表された順番は、「星虫」、「イーシャの舟」、「鵺姫真話」で、ソノラマ版では、「星虫」、「鵺姫真話」、「イーシャの舟」の順番で並んでいます。ややこしい(笑)
多分、書かれた順番は、時間の流れに沿った「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」という順番だったのではないかなぁと勝手に思っています。
だから、わたしの推奨の読書の順番は、「イーシャの舟」、「星虫」、「鵺姫真話」です。
ところで、とちょっと気づいた重箱の隅をつつこうかと思ったのですが、わたしは、やっぱりこの物語が好きなので、今回は、やめておきます。
以下、ソノラマ版の「イーシャの舟」を読まれた方だけお進みください。
きれいにまとまっていく、タイムパラドックスものです。
普通は、「そうして歴史通り悲劇は繰り返された」か、「そうして彼らの活躍によって歴史は塗り替えられた」のどっちかの結論がでるとおもうのですが、この物語は、そのどってでもなかったです。
「時間」をテーマにしているとわかった時点で、かなり読めている部分もあるのですが、その分、現代の物語らしく、こんがらがった話になっています。
ちょっと、詰め込みすぎなところ、トントン拍子でお話が転がりすぎてしまうところはあるのかも。
でも、そういう世界設定うんぬんかんめんではなく、読み終わった後の感じは、
「あぁ、いいジュブナイルを読んだなぁ」
という気持ちです。
岩本 隆雄の新しい話(といっても、出版されたのは7年ほど前ですが)を読めて、素直にうれしいです。
「イーシャの舟」が好きといっているわりに、驚くほど純の印象が残っていません。たしか、小学生ぐらいのおんなの子が、イーシャの友だちだったような……。
すると、「イーシャ」は、「鵺姫真話」の前日譚ということになるのでしょうか?
次は、大好きな「イーシャの舟」の再読です。
楽しみですが、少しこわい気もします。