ハクメイとミコチ4
あぁ、仕事であれ、遊びであれ、こんな風に生きていけたらなぁと思います。
自然体でがんばって、自然体で楽しんで、自然体で支え合う。
ラスト。
江戸川乱歩全集、全30巻コンプリートです。
もともとは、講談社文庫から出ていた江戸川乱歩全集1があって、それは、天野 喜孝がイラストをかいていたんですよねぇ。これを65巻全部集めて読みたかったのですが、その頃、高校生で財力が無かったため第1回配本ぐらいしか購入できなかったのです。たしか、月5冊ずつぐらい出てたしなぁ。
まあでも、それで大人物向け少年向けのどちらもの物乱歩の面白さを知って今にいたるわけです。
実は、図書館にあるポプラ社の乱歩シリーズは、絵が怖くて手を出してなかったんです。あの時、イラストが大好きな天野さんでなかったら、乱歩自体読んでなかったかも。
今はだいぶん風向きがかわりましたが、日本で、小説といえば、それもエンターテイメント小説といえば、ほぼミステリーで、わたしは、ミステリーがあんまり好きではなくてわりと小さな時から星 新一とか、眉村 卓とか、SFばっかり読んでいたのですが、そんなときでもホームズと乱歩だけが読めるミステリーでした。その後、クリスティーとかも好きになりますが。
まあ、ほぼミステリーばっかり出て売れているという時代は、この本を読むと乱歩と仲間たちが、コツコツと積み上げて作っていったんだろうなぁと。
そして、いっつも、推理小説のことを応援しようと喜んでいる乱歩の文章を読んでいると、今の推理小説を読んだら、どんなふうに乱歩だったら語るのかなぁと、なんか楽しくなってきます。
いや、別にミステリーがわたしの好みでなくても、その道に詳しい人が愛を込めてそのジャンルを語るのは尊いです。
ん?
ループを断ち切ろうとした話を知っているぞ……。
と思って、考えていたら、たがみ よしひさの「化石の記憶」だった。1985年。ループ物なんて言葉ができたのは多分2000年代だと思うから、その天才に震えます。
まあ、あれは今回ループから逃れることができなかった。でも、なんかいもループするうちにきっとほころびが……。それを信じてループを続けようみたいなラストでした。
で、そのループを回避するほころびはなにかという、たがみ よしひさが出した宿題を、延々と探し続けることで今のループ物の流行があるのかもしれない。
これも、そんな話の1つじゃないかと感じながら読んでました。
栗本 薫が書いたラノベという感じの1冊。
もともとは、お芝居用の脚本を小説にしたものだそうです。
まあ、脚本書いたあかぎ はるなも、栗本 薫なんですけどね
良い感じで肩の力が抜けていて、けっこう好きです。1992年の作品ということで、まあ、時代は感じちゃうんだけれど。まだ、今ほどラノベもなかったかな。「ぼくの地球を守って」は1986年スタート。「魔法騎士レイアース」は1993年。そういう時代のお話。
そういう時代の空気をやっぱり栗本 薫は、ものすごく肌でとらえていたんだなぁと思います。
エンタメに振っている(ただし、栗本 薫が思うエンタメなので、どっちかというセンチよりです)ので読みやすいし、おもしろいです。わたしらの世代のエンタメという感じはしないでもない。切ないお話です。
ずっと読んでいる間は、沖田の顔と土方の顔は、木原 敏江の「天まであがれ!」の絵が浮かんでいました。きっと、栗本 薫のイメージもそうだったのではないかと思ったりしています。
中田 雅喜のイラストもあっているのんですけどね。しかし、中田 雅喜って、あの「ももいろ三角」の人ですよねぇ。こんな絵柄もかけるのだとびっくりしました。元々多才な人だとは思っていたが。
同姓同名の別人ってことはないよね?