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ネアラ1 記憶をなくした少女と光の竜

ドラゴンランスの世界にもう1度。ということで、「ネアラ」です。
でもこれ、途中で(翻訳が)終わっているんですよねというところで、ちょっと不安がないわけではない。

1巻ごとに完結するお話かと思っていたけど、そうでもなさそうです。

若い読者向けのD&D小説。
D&Dとジュブナイルは、「銀竜の騎士団」とか「アイスウィンド・サーガ」というのがあるけれど、あんまり相性がよさそうな感じがしないんですよねぇ。
「アイスウィンド・サーガ」はおもしろかったけど、「銀竜の騎士団」とかは、イマイチな感じです。
どれぐらい、お話を単純にしちゃうかというのが大きくて、子ども向けだからといって単純にしすぎちゃうと、わたしの好みからはずれてしまうようです。

「アイスウィンド・サーガ」は、「ダークエルフ物語」を挟んで、完全に子ども向きのものではなくなっていってそこがおもしろかったです。

で、今回の「ネアラ」ですが、なかなか上手にあの時代が描写されていて、楽しかったです。
ハーティのメンバーたちも、みんな一癖も二癖もある感じで良かったです。
というか、まともなメンバーって、戦士の女の子ぐらいでは。でも、みんな魅力的でした。

特にケンダーとミノタウロスが良かったです。あと、エルフも、キャーキャー言われそうなミーハーな感じのキャラです(笑)

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銀竜の騎士団 ドラゴンと黄金の瞳

1巻より、おもしろかった。
これは、作品がおもしろいというよりも、作者の問題のような気もします。

今回は、子どもたち3人それぞれに見せ場があったしね。

まあ、1巻目は、登場人物や世界観の説明があるので、あんまり派手で複雑な話はできないというのはありますが。

まあ、ちょっと大人が間抜けすぎというのはありますが、子ども向けだから、こんなもんかなぁ……。

3巻目まででているみたいですが、とりあえずここまででいいかな。
これ以上、続きも出ないみたいだし。

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魔法の文字

「魔法の声」の続編。インクハートの第2部です。次巻の「魔法の言葉」で完結予定の三部作。
三部作の真ん中だけあって、ドキドキ、ハラハラの連続ですが、なんか、「続く」みたいなところで終わっています。

物語は、現実からインクハートの世界へ移ります。
インクハートの世界は、昏くて悪い奴も多いけれど魅力的な世界としてかかれています。
「魔法の声」から続いて、このお話、悪い奴がいっぱい出てきます。そこが、「魔法の声」以前のフンケのファンは注意しないといけないところです。

「竜の騎士」も、「どろぼうの神さま」も、悪い奴は出てきましたが、どっちかというと滑稽さの方が勝っていたし、主人公の方が力が強い部分が多かったのです。
でも、このインクハートのシリーズはというと、悪い奴の方は、滑稽さもあるのですが、どちらかというと残忍さの方が目立っています。

本好きが、本の世界にはいっていく話なのですが、ワクワクするよりは、ひどい目にあったこの人達が本嫌いになるのではないかという心配の方が強いです。それって、作家の自己否定になると思うので、多分、そうはならないとは思うのですが、思うのですが……。
ほんと、ひどい目にあったり、ひどいことが続くんですよ。

だからといって、おもしろくないわけではなくて、おもしろいんです。まあ、「えー、どうなるの?ここでやめるわけにはいかない」みたいな感じで、グイグイと読める感じです。

ただちょっと、トーンが暗いので疲れるかも。

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銀竜の騎士団 大魔法使いとゴブリン王

ダンジョンズ&ドラゴンズ版少年探偵団。

そういわれれば、そんな気もしないでもない。

今のところ、おもしろさは普通ぐらいです。「デルトラ・クエスト」よりは、こっちの方が好きです。
D&Dの世界の日常というか、そういうのは、よく書けていると思います。

今のところのネックは、弟の存在が……必要ないやんと思ってしまう。だって、ケラックが、リーダーで、戦士で、魔法使いで、名探偵なんだから……。

まあ、少年探偵団でも、そういう役回りの子は、いたか?
でも、お調子者かというと、そういう感じでもない。

モイラは、いいんですよ。明らかに職業(クラス)が違うから。

でも、バックにいろいろなお話がありそうな感じで、期待はしています。

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魔法の声

おもしろかったです。
おもしろかったのですが……。

今まで、「どろぼうの神さま」と「竜の騎士」を読んで、わたしがフンケにもとめていたおもしろさと、この本のおもしろさは、少し違ったようです。

まあ、途中、修羅場が入ったということや、他の本に比べて厚いということもあるのですが、他の2冊に比べて、読むのにけっこう時間がかかったのは事実。

理由は、わかっています。
カプリコーンをはじめとする「悪者」たちの存在です。

「どろぼうの神さま」には、明確な悪者って、でてこなかった気がします。
「竜の騎士」には、金の君が出てきましたが、どこか、ユーモラスでした。しかも、悪いのは、個人で、部下は、イヤイヤしたがっている感じ。

でも、「魔法の声」の悪者たちは、本当に、悪い感じがするんですねぇ。
そして、その分、主人公たちのいたぶられ方が、いたいたしいんです。
わたしは、エリノアが、本を燃やされたところとかは、本当にきつくて読めなかったですよ。

多分、フンケにとって、こう感想を書かれることは、「成功」なのだと思います。
今までとは、違った「指輪物語」などにつながる、「嘘だけど本当の話」をつくりだしたかったんだと思います。
たしかに、何もかもに向けられる「悪意」というのは、あるのだと思います。

「魔法の声」は、続編が書かれているそうです。
どうか、魔法の声から生み出される物語が、しあわせな物語でありますようにと、祈っています。

コルネーリア・フンケ,Cornelia Funke,
浅見 昇吾
WAVE出版
発売日:2003-11