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TOMOI

もともとは、「眠れる森の美男」「TOMOI」と2冊の単行本だったものを1冊にまとめた文庫本です。
単行本も持っていましたが、文庫を購入したのをきっかけに放出しました。

「TOMOI」の方は、短編連作3つからできているお話です。
多分、なのですが、「TOMOI」を構成する短編が、1話、2話、3話とかかれて、友井さんが亡くなった後、「TOMOI」の前日譚である「眠れる森の美男」がかかれたはず。
そして、どうも今調べたところによると、「眠れる森の美男」のあと「TOMOI」の1話、2話は、かき直しされていて、単行本の「TOMOI」に載っているわたしが読んだお話は、この単行本版のものだけのようです。

多分、わたしの記憶では、「TOMOI」の単行本の方が先に出て、「眠れる森の美男」は後から出たので、その順番で読んでいると思います。
読むきっかけは、多分、「コミックスボックス」(「ぱふ」だったかも)かなにかの秋里 和国特集だったと思います。

まだ、ニューヨークで、同性同士の結婚が許されていなかった時代の物語です。
これが、かかれた当時は、まさかそんな時代がくるなんて思ってもいなかったです。

多分、コレ、少年愛以外でわたしが初めてであった、まじめな同性愛ものです。
そして、エイズをはじめてまじめに取り上げたマンガでもあると思います。
その頃の日本は、良くて少年愛や耽美、普通なら嫌悪かヘンタイ的なギャグとしてしか同性愛って取り扱ってはいけないものでした。
ひどいマンガになると、オカマに向かって、

「エイズにかかって死んでこい!」

みたいなセリフがあって、それがギャグとして受け止められるようなそんな時代。まあ、竹宮 惠子は読んでいても、わたしだって、そんな空気の中にいたのです。

だから、最初の友井さんのお話も、どっちかというとギャグ(というかコメディ)として始まっています。
でも、マーヴィンとの出会いと悲劇、その後の物語と読んでいくにつれて、多分、このマンガで、グラグラと価値観をゆすぶられました。

今読んでも、このマンガに受けた影響というか、このマンガのおかげて価値観が広がったところがあるなぁと思います。

歴史に残る名作だと思います。

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それでも地球は回ってる3

1点の変態(笑)にさえ目をつぶれば、あとは、いい男たちなので、そういう結論になるよなぁ。まあ、「ルネッサンス」を書いた秋里 和国ですから、この結論は、あたりまえといえば、あたりまえ。

でも、もうちょう、3人のうちの誰かを選ぶぐらいになるのかなぁと思っていたり、いろんなことがバレて、「それでも…」っていう結論にもっていくかと思っていたので、そのあたりは、ちょっと肩すかしをされた感じがします。

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それでも地球は回ってる2

ものすごく、偏見に満ちた主人公の発言があるのですが、これも全部、最後のひっくり返しのためなのだと思っています。

そうだよね……。

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それでも地球は回ってる1

秋里 和国のコメディです。
この文庫本では、なぜか名前が、秋里 和国弐になっていますが(笑)やめて欲しいですね、こういうことは。

この人の最高傑作は、「TOMOI」だと思っています。「青のメソポタミア」とか、「ルネッサンス」は、妙な色っぽさがあって好きでした。

この人のコメディなんですが、立ち位置はちゃんとマイノリティの方に立っているのに気づいて、ちょっと感心しました。
こういうのは、時代の雰囲気をもろにうけてしまうものなのですが、この人は、ちゃんとした考えをもってかいていたんだなぁと思った。