SANDA1
板垣 巴留の人間が主人公のマンガ。
獣たちは、あんなに魅力的にデフォルメされているのに、人間の絵、大丈夫かと思ったのが、まあ、第一印象。
でも、そんなこと、すぐに気にならなくなります。
サンタに変身する少年というアイデアを思いついたとしても、コウはならんやろうという展開が凄いです。
「BEASTARS」の世界も、SF的なものでしたが、このお話もSF的なものでした。
巻末にあしべ ゆうほへのインタビュー記事が載っていて、時代を感じる15巻。
今までは、自分が生きている間に、今読んでいるお話を最後まで読めるのかという心配をすることが多かったけれど、なんか今、いろんな名作のほとんどが、ラストまで描かれずに終わってしまうのではないかという恐怖を感じています。
特にこの時代はじまった物語といったら……。
すでに続きが読めなくなっった名作も、多いです。「サイボーグ009」、「風雲児たち」、「超人ロック」……。
そして、今読んでいる物語たちも、ラストまで行き着けるのかというものは多い。
このあたりの時代から、物語が終わらなくなって、わたしたちは、最後まで終わらない物語を膨大に読む世代になるのかも。
「クリスタル・ドラゴン」は、ラストまで読みたいなぁ。
想定以上に、売れているらしい。マジか。紙のマンガが一時期手に入らなかったらしいです。
いや、おもしろいですよ。でも、桑田 次郎と石ノ森 章太郎では絵柄が違うし(等身も)、それが同じ画面に出ているだけで、ものすごい力業。
でも、その力業を違和感なくやっているところとか、本当に凄いです。おもしろいなぁ、早瀬 マサト。
8マンのハイスピードトークとか、8マンだけ読んだときには、なんのためについているのかわかんなかったけど、ここで本来の使用方法で使われると胸熱です。
そして、その機能をあの時代に8マンにつけていた平井 和正も、凄いよねぇ。
あとフランソワーズの「決してあの人を」というセリフが素晴らしい。絶対、フランソワーズならいいそう。