あべ弘士,木村裕一,読書あべ 弘士,あらしのよるに,まんげつのよるに,りとる,シリーズあらしのよるに,映画,木村 裕一,講談社

まんげつのよるに シリーズ あらしのよるに 7

テレビで放送されて、アニメ映画になって、関連グッズが発売されて、となにかと話題の「あらしのよるに」です。

そして、これは、6巻で完結だと思われていたシリーズの第7巻です。

きっと、いろいろなメディアにさらされるなかで、有名になって読まれていくなかで、ものすごくたくさんの声があったのだと思います。

「メイとガブには、幸せになってほしい!!」

という。
そして、その声にこたえる形になったのが、本書の物語……。
以下、ネタバレありです。本を読んだ人だけおすすみ下さい。

あべ弘士,木村裕一,読書あべ 弘士,あらしのよるに,ふぶきのあした,りとる,シリーズあらしのよるに,木村 裕一,講談社

ふぶきのあした シリーズ あらしのよるに 6

そうか。最終的に、こうなっちゃったか。

なんか、こうなってみると、こうなることは、はじめからわかっていたような気もします。

ネタバレします。
これから、読もうと思う人は、以下は読まない方がいいですよ。

<

あべ弘士,木村裕一,読書あべ 弘士,あらしのよるに,どしゃぶりのひに,りとる,ファンタジー,木村 裕一,講談社

どしゃぶりのひに シリーズ あらしのよるに 4

昔読んだ紫堂恭子さんのインタビューに、

「ファンタジーを書くのは、主題をストレートに表現できるから」

というような発言がありました。

この物語……というか、童話、絵本も、もしかするとそうなのかもしれないと、「どしゃぶりのひに」を読みながら、ちょっと思いました。

自分の信じている、自分の知っている彼。
それから、今までの友だちが知っている、世間の人が言っている彼。

どちらが、真実の彼なのでしょうか?
友だちは、とても親切です。いつも、わたしのことを考えてくれていっています。

「お前は、人がいいから」
「だまされてるんだよ」

わたしの目が、本当に曇っているかどうかなんてことは、多分、だれにもわからないのだと思います。
わたしだって、友だちが、同じようなつきあいをしていたら、きっと、「その人のために」と思って止めると思います。

それとも、痛い目を見るまでは、ほっておくしかないのでしょうか?
で、痛い目を見てから、助けの手を出した方がいいのでしょうか?

友だちが、不幸になることを予想しているのに、それを放置しておくことに、わたしは、たえられるのでしょうか?
友だちは、そうなるまで放っておいたわたしのことを、また「友だち」と呼んでくれるのでしょう?

もちろん、すべては、取り越し苦労かもしれないし、いつか、そんな心配もしたんだよと、笑って話せたら、それに越したことはないんだけど……。

そんなことをぐだぐだと考えてるわたしを飛び越えて、ガブとメイは、とっても透き通った姿に見えます。

ふたりは……

あべ弘士,木村裕一,読書あべ 弘士,あらしのよるに,きりのなかで,りとる,シリーズあらしのよるに,木村 裕一,講談社

きりのなかで シリーズ あらしのよるに 4

衝撃的な事実が発覚します。
実は、ガブは、オオカミのなかでは、けっこう下っ端なオオカミだったという(笑)

ちょっとずつずらしていってドキドキさせる手法は、相変わらすです。
こっちも、慣れてきたので、期待はどんな風にずらしてくれるのかなぁということになっていますが。

ただ、ラストは、ちょっと含みのある終わり方です。
うーむ。
それぞれの群れに帰ったとき、彼らは、今までのままでは生きていけない。
では、どうやって、いくんでしょう。

あべ弘士,木村裕一,読書あべ 弘士,あらしのよるに,くものきれまに,りとる,シリーズあらしのよるに,木村 裕一,講談社

くものきれまに シリーズ あらしのよるに 3

これは、1巻目を読んだときから思ってたことですが、このお話って、恋愛小説なんですよねぇ(笑)

もちろん、メイが女の子だという話は、どこにもでてきていないのですが。

ちょっと、やくざもんのガブと純なお嬢様のメイが、恋をするというベタベタなお話に取れなくもない。

ガブの方は、手を出したくて、でも、メイの純さに手をだせない。
まぁ、パターン的にはよくあるパターンかな。

さすがに、3巻目になってくると最初のドキドキ感は、薄れてきます。
でも、その分、陽だまりみたいな雰囲気が広がっていて楽しいです。