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大島弓子が選んだ大島弓子選集7

自選集ラストです。
まあ、名作が網羅されているかな?でも、大好きな「ジョカへ」とかはないんです。あれは、本人の中では、未完成だからかなぁ。いつか、描き直すとかいっていた様な気が。

この巻は、サバの話が中心です。
この同居人を得ることで、あきらかに、大島 弓子のなかのなにかがかわったんだと思います。そして、そういう変化は、作家にとって大切なのです。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集6

角川のあすかコミックスあたりから出ている作品を集めてあります。

このあたりの作品は、初期のエキセントリックさが薄れて、読みやすい気がしていました。でも、作品そのものの持つ深度は、変わっていないですねぇ。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集5

「赤すいか黄すいか」は、確か、「綿の国星」のコミックスに載っていて、それではじめて読んだんです。
その当時は、まったく、さっぱり、意味がわからなかったです。

まぁ、今だって、意味がわかるとはいえないんですけどね。ただ、何が起こって、どうしてそういう状態なのかは、わかるようになってきました。
そして、大島 弓子、なんちゅう話を書くんだと……。

それは、「ダリアの帯」を読んだときにも、思った。

ある意味、少年と少女には、断絶があります。
その断絶ばっかりをかいたような作品がならんでいます。

でも、断絶がありながら、物語的な救いは、お互いに手をさしのべたところにある。
その結論の脈絡のなさと、それでいて、圧倒的な説得力。

多分、それが、大島 弓子のなかの少女の視点なのだと思います。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集4

「綿の国星」と「バナナブレッドのプディング」が、両方詰まった1冊です。
こうやって、続けて読んでも、なんの違和感もないです。

「バナナブレッドのプディング」は、昔は、支離滅裂なお話だと思っていたのですが、今読んでみると、ものすごく論理的に物語が作られている感じがします。
これはもちろん、無意識のうちにかもしれないのですが。多分、大島 弓子は、どこか、自分で「納得」しないとかけないマンガ家なんだろうと思います。

点茶の話も、今、読んでみると、読み落としていたところに気づいて、おもしろい。

奥が深いです。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集3

そういえば、大島 弓子だけ1が、強烈なキャラクターで物語をぐいぐい進めていくタイプのマンガ家じゃないんですよねぇ。

まあ、須和野 チビ猫や、グーグー、サバたちは、強烈なキャラクターで、これは、「綿の国星」が載っているこの巻の感想として書くことではないのかもしれないのですが。

長編が少ないからか?

いやいや、「たそがれは逢魔が時間」の邪夢だって、ものすごく印象に残っているキャラクターです。
なのに、なぜか、そんな風に書きたくなるものが大島 弓子にはあります。

そして、強烈なキャラクターのはずなのに、狂言回しの役割にまわっていることも多い気がします。

そこが、大島マンガで、ものすごく日常からはなれた状況、物語なのに、不思議とリアルさを感じさせられるところかもしれないと思います。

  1. なんのなかで、「だけ」なのかは謎ですが。 []