栗本薫,読書グイン・サーガ,中島梓,伊集院 大介,伊集院大介の冒険,伊集院大介の新冒険,伊集院大介の私生活,伊集院大介シリーズ,優しい密室,子ども,小学館

栗本薫・中島梓傑作電子全集1 伊集院大介1

消えたので、書き直し感想です。
これも、1作品ずつ、けっこう詳しく感想を書いていた記憶があるので、消えてしまって、ちょっと辛い。

アレクサにキンドル読んでもらって車の中で聞いています。栗本 薫の傑作全集。
「魔界水滸伝」と「グイン・サーガ」という、二大タイトルは、入っていません。

第1巻は、伊集院大介シリーズを集めたものです。

絃の聖域

伊集院 大介、登場。
読んだことあるはずなのですが、けっこうというか、全然覚えていないです。

かろうじて、少年2人は、なんとなく覚えている感じかなぁ。大人の方は、もう、びっくりするぐらいに誰のことも覚えていなかったです。今読むと、パパなんか、かっこいいと思うんですけどね。

なんか、伊集院 大介って、ボーッとしているとかかれている割には、ちょっと偉そうという印象があります。でも、この本ではそうでもないなぁと思って読み進んでいったら、その「偉そう」を印象づけるシーンがラストにでてきて、あぁ、ストーリーはまったく覚えていないのに、この印象だけは残っていたのかと納得しました。
それは、人間国宝の元奥さんに会いに行くところと、人間国宝と最後にしゃべるところですね。
まあ、あきらかに、自分が他の人間には見えないことが見える人間だと思っている。うーん、わたしにコンプレックスがあるから、驕っているように見えるだけで、本人にとっては、「見える」ではなくて「見えてしまう」で、呪いなのかもしれないけれど。
いや、それでも、ラストは達観しすぎで大介偉そうやなぁと思います。

まあ、今読んでおもしろいとおもったのは、それぞれの生きている層によって、「芸」のとらえ方が違うというところ。人間国宝の芸が最高と思うものもいれば、パパ天才って、思っている人もいる。そして、多分、栗本 薫は、その中で、どれが正解であるかは書いていない。正解があるとも思っていない。でも、その「正解」に向けて、芸を追い求めて狂っていくみたいなところがかいてあるなぁと。
そして、そんなもん、子どものときに読んでもわかるわけないやん、と思った。

優しい密室

これも、読んだはずだけど、まったく覚えていないです。
そして、覚えていないにもかかわらず、自分の女子高のイメージって、ほぼ、この小説からきているんだということが判明しました。てっきり、氷室 冴子だと思っていた。いや、もしかしたら、氷室 冴子を読んだら、「これこそ、わたしの女子高のイメージだ」って、言ってるかもしれないれけど。

栗本 薫の分身の1人、森 カオル登場。
この頃は、けっこう、自分を投影して書いていたのかなぁと思います。

なんか、人違いのエピソードは、ちょっと記憶にあるような。あっさり、トリックがわかったので、きっとそう。

主人公の同性に対する憧れとか、そういう、今読むとけっこう生々しい感情とか、ストーリーが、まったく残っていないのは、やっぱり、読んだ当時は、まったくそこは琴線にふれなかったというか理解できなかったんだろうなぁと思います。

あと、この時点で、けっこう名探偵として警察の中ではそれなりに有名な感じですが、「絃の聖域」は、時系列的には、この後の事件で、「優しい密室」の事件の前に、別の事件を手がけて有名になっているということでいいのかな。

鬼面の研究

これも、まったく覚えていないなぁ。
大人相手だと、余計に伊集院 大介って容赦なく、傲慢な感じがします。

ちょっと、民族学的なところとか、きっと昔だって好きなはずだったんですが、まあ、印象は強くないですね。

伊集院大介の冒険

短編集。

短編だと、よけいに「オレ賢いねん」オーラが強い気がします。
それは、伊集院 大介自身が、どんどん名探偵として成長しているからかもしれません。

伊集院大介の私生活

短編集、第2弾。

題名が全部、「伊集院大介の」からはじまるところがちょっと面白い。
そして、あれ、「伊集院大介の」が、つかない題名の話がいつの間にか始まっていると思ったら、次の短編集に移っていたという。

結局、伊集院 大介という人に、あんまり興味がないので、それぞれの話はおもしろいと感じるのもあるけれど、印象に残らないです。

伊集院大介の新冒険

「ピクニック」が、面白い。というか、こういう追憶のお話に弱いんだなぁと思います。
まあ、真実が嘘よりも人を癒やすかどうかというと、そこは、ちょっとうなずけないけれど。