ロードス島戦記 誓約の宝冠1
カーディスの復活という呪いの円環から解き放たれた新しいロードスです。
ソート・ワールドが2.0になって、その後のフォセーリアというのは書かれてなかったと思うので、単純にうれしいです。
人間に添い遂げたエルフがその後どうなるかも、知りたかったし。
もはや、パーンどころか、スパークすらもいない未来のロードス。
そこで展開される物語。
楽しい。
物理的なスペースの問題もあり、わたしの中のソード・ワールドは、2.0にはバージョンアップしないことになりそうです。まだ読んでいない本をブックオフに持っていくのは、なんというか悲しいものがありますが。
もう、TRPGをすることもないのかなぁ……。
まあそんなことは置いといて、「ロードス島戦記 ファリスの聖女 完全版」です。TRPGが青春だった時代。もう本当に20年以上前、そろそろ30年以上前の作品になります。そして、けっこう掲載誌がどんどんつぶれて放浪するという不幸なマンガですが、それでも、良いものは生き残る力があるのだなぁと思います。
「ファリスの聖女」は、小説では「ロードス島伝説」の魔神戦争時代をかく山田 章博のマンガです。実は、「ロードス島伝説」の5巻目も、「ファリスの聖女」というサブタイトルがついているというややこしさ。しかも、同じ時代を同じ登場人物でかくこの「ロードス島戦記 ファリスの聖女」と「ロードス島伝説」は、けっこう、違った話になっています。
これは、小説の「伝説」がマンガ「ファリスの聖女」より後にかかれたのですが、原作者の水野 良が、小説書くときに話を膨らませたからです。
もともと、「ロードス島戦記」という、魔神戦争が終わってからの物語があって、そこで六英雄というのこの世界にいたんだよといわれています。(TRPGの設定としてあったんですね。強すぎるNPC的な存在として)
で、その六英雄の話としてマンガ版の「ファリスの聖女」が書かれて、そこでは、生き残った六英雄の他に、歴史の中では語られないけれど、7人目のフラウスという「ファリスの聖女」がいたんだとよという、この本の物語がかかれました。
さらに、「伝説」を書くときに、完全に正史から消されたナシェルという人がいてね……とやったら、このナシェルという人がとんでもない成長をして……。
みたい感じになっております。
だから、このマンガは、公式な設定としては外伝的な扱いになるのかなぁと思います。もしくは、人が伝え聞いているサーガとしての六英雄の物語というのは、こういうものだよと思ってもいいかも。
これねぇ、すごい絵が良いんですよ。もう、マンガの絵とは思えないような絵で描かれています。
そして、魔法の詠唱とか、伝説が、詩として表現されているのですが、これがまた、凄い。
ストーリー的には、ある程度設定を知っていないと難しいというか何しているのかわからないところはあるのですが、実は、ロードスのシリーズの中で最高傑作ではないかと思います。少なくとも、マンガ化されたロードスのシリーズの中で、これを越えるものは、これから後も出てこないと断言できます。
和製ファンタジーが好きな人なら、その原点にあるこの物語にぜひ触れてみて欲しいです。
「ロードス島戦記」も終わり、リウイも最終刊が出る(出た?)みたいです。
フォセーリアの世界全体のグランドフィナーレがもうすぐそこまで……いや、もうグランドフィナーレ迎えているけど、わたし的には、もうすぐ。
2.0に移行する(できる)かどうかは、謎ですねぇ。購入はしているけど、スピードが追いついてないしなぁ。
ハイロードは、世界をお救いになる人なのです。
おぉ、まさに、英雄じゃないですか(笑)
完結です。
ソード・ワールドも、2.0になり、フォーセリアのサーガは、これからどんどん完結にむかっていくようです。
そうすると、ケイオスランドや、イーストエンドは、どうなるんだろう?まあ、まだ語りはじめられていないイーストエンドはともかくとして、ケイラスランドの物語については、ちゃんと続けて語られてほしいものです。
なんていうか、スパーク、逞しくなったねぇというのが、今回の感想です。
ロードス島戦記のリプレイの3巻目ではじめてスパークに出会ったときは、こんなに大きなキャラクターになるとは思っていませんでした。
ラストちかくのページの美樹本 晴彦のイラストでも、そのたくましさは感じられました。
ロードス島のお話の中では、「ロードス島伝説」が実は1番好きだったのですが、今回、この「新ロードス島戦記」も、かなり好きです。
とくに、いつもお話の終わりで、一件落着かと思うと不幸が押し寄せてきて引くという展開が、なかなか、魅力的でした。
邪悪の存在を認めて、それをある程度は受け入れていくという、このマーモの考え方は、ただただ否定していくよりも、大切な考え方だと思います。