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ホワイトプルームマウンテン GREYHAWK

D&Dの小説です。

どんな小説かというと、悪い魔法使いが、街の魔法のアーティファクトを盗んでダンジョンの奥に潜ったから、それを取り返すために、主人公がダンジョンを制覇していくお話です。

その世界の名前がグレイホーク。ダンジョンの名前がホワイトプルームマウンテン。
主人公の名前は、ジャスティカー。クラスは、レンジャー。

ものすごい、ストレートなRPG設定です。

で、いろんなパラディンとか、僧侶とかとパーティを組んでダンジョンに挑みます。

でも、このパーティが、もう、お互いに寝首をかこうとしているヤツのオンパレードです。信用できる(?)のは、相棒のシンダーズとフェアリーのエスカーラだけ。

でもまぁ、このジャスティカーですが、凄腕冒険者で、剣も、回復魔法も、けっこう使えるという。攻撃魔法や偵察は、フェアリーのエスカーラがして、モンスターの気配は、シンダーズが感じ取ってくれる。
剣も、かなり優秀な魔法の剣です。
だから、だいたい3人で、苦難を乗り越えていく感じです。

ということで、ストレートなダンジョンもので安心で、しかも、ところどころアレンジが効いていて、何よりも、キャラクターが、今的造形で、生き生きしていて、とっても読みやすかったです。

特に、モンスターまで口先三寸でなかまにしちゃう、エスカーラは、このお話の華です。

主人公は、ごつい禿男なんで、あんまり受けない……続編が、日本では翻訳されない……ような気もしますが(もともと、あんまりこの手のファンタジー小説の需要はないか?)、わたしは、続編が出たら、積極的に読みたいです。

イメージは、山田 ミネコの描く、ハヌマンとかで、けっこう、山田 ミネコのマンガに似合いそうな気がする(笑)

はじめて題名を見たときは、「ホワイトブルーマウンテン」と読んでいて、

「白か?青か?コーヒーか?」

とか思っていたのは、内緒。
プルームでした。

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時の鏡の魔法 マーリン4

あぁ、T.H.ホワイト!!

このマーリンは、あの「永遠の王」に出てきた、時を逆しまに生きるマーリンにつながっていくのですね。
なんて、ぬーばらしい(笑)

この物語の中に、物語をしこんでいくやり方も、ホワイトがやっていたことと似ています。

次巻で完結です。
この物語にどんな結末がつくのか。けっこう、楽しみになってきました。

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THE WORLD 4

どうやら、ホワイト・ワイルドよりも、ブラック・ワイルドの方が、ストーリーを動かしやすいようです。
ということで、この巻は、ブラック・ワイルドのお話。

そういえば、意外なことに、この人の「戦争」を正面から描いたマンガは、はじめてのような気がします。

エンジュは、作者自身が投影されているのかなと思う。
DVの被害者である自分。作家としての自分。
もっとも、それは、自分自身を悲劇の主人公に仕立てる目線ではなくて、なぜ、自分自身が、その状況に甘んじたのか?なぜ、理解されない物語を物語らずにはいられないのか?までも、考えているのですが。

魂が空をわたるシーンが出てきます。
あの魂は、人の魂だけではなく、本当に無数の動物たちの魂もまざっているのでしょう。

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THE WORLD 3

一神教が発明されたことによって、巻き起こった人の不幸というのは、もしかしたら計り知れないのではないかと思ったりします。

この物語の神様2人も、一神教の神様同様、大きな時代の流れにあまり関心を払いません。
ただ永遠に生き続けて、永遠に見つめ続けるだけ。

でも、この神様たちが全能ではないということは、物語のすくいではないかなぁと思います。
全能ではないから、自分にとって好ましいものを守りたいと思うし、寂しさを感じたりもします。

この巻は、ブラック・ワイルドの話だけでした。次の巻では、ホワイト・ワイルドの話になるのかな?
それとも、世紀を隔てたワイルド・ローズの子孫の話になるのでしょうか?

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ふたりのアーサー2 運命の十字

1番最初に読んだ本格的なアーサー王と円卓の騎士の物語は、マリオン・ジマー・ブラットリーの「アヴァロンの霧」の4部作でした。

それで、けっこうイメージが形作られているので、わたしのアーサー王と円卓の騎士のイメージは、ちょっとゆがんでいます。

その後、マロリーの「アーサー王の死」や、ホワイトの「永遠の王」などをよんだのですが、ちょっと違和感を感じていました。

でも、今年になってからよんだ、サトクリフのアーサー王三部作や、この「ふたりのアーサー」は、あんまり違和感がないです。

「アヴァロンの霧」で強烈に植えつけられたアーサー王の世界観は、多分、キリスト教的な世界とケルト的な魔法の世界の混沌とした混ざり合いだったのだと思います。
そして、そのテーマは、「ふたりのアーサー」のなかでも書かれていて、それが懐かしい感じを抱かせているのでしょう。

現実の十字軍に参加しようとしている少年アーサーと予言の石のなかのアーサー王の物語。
主人公の少年自身が自覚的なように、いろいろなはざまのなかに、世界はできています。
隠された真実。正しいことへの憧れと自分の弱さ。まぶしい女の子達。自らの未来と責務。

次巻で完結ということで、続きが楽しみな物語です。