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勇者ダン 手塚治虫文庫全集

動物に育てられた子どもが……という、ターザン的なお話が2編。
「勇者ダン」の方は、アイヌとそれがもつ超文明ということで、手塚 治虫の工夫というか、ロマンが見られます。
あとの「シュマリ」や、「三つ目がとおる」に繋がっているテーマかなぁとも思います。

おもしろいのが、ダンっていう名前が、主人公のアイヌの子どもの名前ではなくて、相棒のトラの名前だというところですね。その感覚は、すごいわ。

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シュマリ2 手塚治虫文庫全集

それなりには、おもしろいと思うのだけれど、主人公のシュマリ自身が、なんとなく訳のわからないキャラクターになっているなぁと。
手塚 治虫の「あとがき」を読むと、なんでそうなっちゃったのかが少し見えてくる。

たとえ、好意的にかくとしても、その歴史を背負った人たちから見れば、違っていたり、違うように見て欲しかったりする。
現実にあるものをかくのは、難しいものです。

でも、その分か、自分の好きに生き生きとかいた、大財一族の人たちは、本当に生き生きしています。

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シュマリ1 手塚治虫文庫全集

けっこう、思っていたより読みやすい……って、これも、再読のはずだが、全然覚えてないや。
土方 歳三とかでているのなら、覚えていてもよさそうなんですが……。
1話1話の扉絵が、つなげるとパラパラマンガになっているのは覚えてました。

しかし、シュマリ、日本人として暮らしていくつもりはなく、そして、アイヌの様に暮らそうというつもりもないようです。
このどっちつかずな感じが、物語を殺していると感じる反面、奥の深さを出しているとも思います。