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狼男だよ アダルト・ウルフガイシリーズ1

消えたので、書き直し感想です。消えた感想は、けっこうな熱量で書いていた記憶があるので、ちょっと辛い。

えーと、Kindleで購入して、アレクサアプリに読んでもらった1番最初の本のような気がします。

懐かしいアダルト・ウルフガイ・シリーズ。すごく面白いと思うし、すごく好き。
ただ、わたしとしては、残念なことは、角川文庫版で読み出していて、1番最初に読んだ話が「人狼戦線」だったことです。

文庫化シリーズものの「あるある」だと思うのですが、角川文庫でアダルト・ウルフガイ・シリーズが文庫展開されるに当たって、多分、新しい読者も古い読者も取り込みたいということで、最初に出たのが当時、最新刊の「人狼戦線」だったのです。その後、「狼男」だよとかが、出版順に出された。
でも、この「人狼戦線」が、アダルト・ウルフガイ・シリーズの番外編的ななにかだとよかったのですが……。なんと、めちゃくちゃ今までのお話を踏まえたお話で、しかも、シリーズ全体のターニングポイントだったという。

多分、読んだときは、これが執筆順的に後ろだということは知っていました。そして、その頃には、アダルト・ウルフガイ・シリーズの角川文庫版は、かなり多分、「人狼白書」ぐらいまでは出てたんですよ。でも、あらすじを読んだり、本の様子を外から眺めていると、まあ、シリーズといっても、登場人物が同じぐらいのいってみたら、シャーロック・ホームズみたいな感じのどこから読んでも大丈夫なシリーズじゃないかと思ってしまったんですよ。「幻魔大戦」は、がんがんの続き物の話でしたが、あれは、「幻魔大戦」という題の下に巻数と副題がついていて、まあ、がんがんの続き物だとわかる。でも、こっちは、「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」と小さくシリーズ名はかいてあっても、題名は「狼男だよ」とか、「人狼戦線」ですから。しかも、角川文庫版は、シリーズに巻数すらうってない形でした。

まあ、その前にヤングの方の「ウルフガイ・シリーズ」を読んでいて、それも、「狼の紋章」、「狼の怨歌」、「狼のレクイエム」と、けっこう続き物な話だったので、平井 和正のシリーズかどういうものか、気づきそうな物なのですが、あれも、「紋章」と「怨歌」では、けっこう感じが違っていたからなぁ。続けて読まないと、訳わからないのは確かだけれど。

まあ、それで、「人狼戦線」なのですが、不死身の狼男が、今までと違って、不死身じゃ亡くなっちゃうという話でして、今までの不死身さをしらんのに、これを読まされると「??」となってしまうのですよ。

で、その後、「狼男だよ」を読んだわけですが、これが、あの脳天気な時代の犬神 明かぁと思っても、もう、先をしっているから、ちょっと弱っている犬神 明の記憶が、チラチラしてしまって、充分に楽しめているのかどうかわからないところがあったのです。

まあ、それから多分30年以上経って、ほどよく忘れた今の再読です。

さて感想ですが、傑作です。というか、時代は感じるんだけれども、今でもものすごく充分に面白いです。まあ、ラノベの元ですからねぇ。今の時代の方がしっくりくるかもしれない。
それから、エロスとバイオレンスですが、読んだ当時は、実は、そんなに感じなかったのですが、今回は、アレクサに音読させているということもあるかもしれませんが、エッチだと感じました。また、人生経験をつんだせいか、言葉で表現された痛みも、以前読んだときよりも、いたく感じました。

まあ、ほどよく忘れているといっても、「人狼戦線」の記憶はチラチラするのですが、なんというか、時間をあけているせすで、あぁ、犬神 明、お前って、そういうヤツだったよなぁ、元々、けっこう変わってないジャンとか、懐かしい知り合いに会った感じがしました。

と、これを書いている今、もう「人狼戦線」も読み終えて(聞き終えて)、「人狼白書」も終わって、いよいよ、「人狼天使」の3部作に入ります。「人狼白書」からあとは、未知の領域だったので、楽しみです。

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鏡の国のアリス 広瀬正・小説全集4

中・短編集です。

表題作のオチは、「ツィス」と「エロス」を足した様な感じです。

でも、この小説のおもしろさは、鏡に関するウンチクにある気がします。
途中から、さっぱり、理解できなくなるのですが、でも、そういう、ウンチクを聞くのは好きです。

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エロス 広瀬正・小説全集3

「エロス」なんて題名ですが、広瀬 正の小説に色っぽさを求めてはいけないのは、もう、学習済み(笑)

現在と、過去、それから、もう1つの過去。
もしあのとき、こちらではなくて、あちらを選択したら……。という、IFものです。

ただし、やっぱり(?)、広瀬 正なので、ものすごく地味です。そして、細かい。でも、それは、今のまでちょっと感じた、無駄な細かさというのではなくて、なかなか、活かされていたと思います。

でも、今まで読んだ「マイナス・ゼロ」、「ツィス」、「エロス」の3冊のなかでは、この本が1番おもしろかったです。

途中で、「もうひつとの過去」の方が、実は……。

というのは、わかってしまったのですが、それでも、最後までしっかりとよませる力があります。

あぁ、こっちの人が、影響していたのか……。

というのは、けっこう、最後、「やられた」という感じでした。