マーク・ヘルプリン,岩原明子,読書mark helprin,ウィンターズ・テイル,ウィンター・テイル,トール,トールキン,ハヤカワ文庫,ファンタジー,マンハッタン,マーク・ヘルプリン,早川書房

ウィンターズ・テイル 上

「チャールズ・ディケンズの奇怪な登場人物、ガルシア・マルケスの魔術的リアリズムの手法、ジョン・アーウィングの悲喜劇性、トールキンの神話創造力」

なんて、紹介のされ方をしていますが、そのどれとも、とてもかけ離れた1つの才能だと思います。

でも、この才能は、若干、ムラがあるような気がします。
いや、わたしの方で、この才能を受け入れる下地が充分にないだけかも。

大人のファンタジーです。本当の意味で、「大人のための」というのは、実はあんまりないのかも。これは、多分、「本当の意味で大人のための」ものです。
大人でないと、理解不能。

こと恋愛に関するお話、運命の2人が出会ってからは、メチャクチャ面白いのです。でも、その前段が……辛い。この前段が、ものすごく大切で、出会ってから後の2人を方向付けていることもわかるのですが、それでも、辛いのです。

これは、ヒロインのベヴァリーが、輝いているだけに、余計に辛い気がします。

そして、お話は、いきなり未来にいくし。

なんか、面白そうになったところで、はぐらかされている感じがすごくします。