アブダラと空飛ぶ絨毯 ハウルの動く城2
なんか、アラブ風の世界ということで、あんまり知識のないところで、ジョーンズのヒネクレを読んでも、よく理解できないのではないかという先入観というか抵抗があって、今まで読んでなかった「アブダラと空飛ぶ絨毯」です。
でもこれ、「魔法使いハウルと火の悪魔」よりも、ずっと素直で読みやすい話ですねぇ。ちょっと、ビックリした。
まあ、「ハウルの動く城2」という看板は、どうかと思いますけどね。1
はじめは、あのまどろっこしい話し方にちょっとイライラもしたんですが、慣れると楽しいです。
これが素直に感じられるのは、もしかすると、アラビアンナイトの世界にそんなにわたしが親しんでいないために、知識がなくて、せっかくジョーンズがヒネクレさせた部分が読み取れていないだけかもしれないとも思いますが。
もしかすると、ジョーンズにとっても、文化圏が違う国の物語ということで、ヒネクレさせなくても、飽きないものだったからかもしれません。
なんとなくですが、ラストのいろいろな者の正体があきらかになっていくところは、映画の「ハウルの動く城」の怒濤のラストを思い出してしまいました。
そのあたりは、もしかすると宮崎駿も、意識したのかな?(そんなこと意識する宮崎駿とはとても思えないけれど…)
前作の主人公ソフィーは、ずーーっと、おこっている印象があったのですが、アブダラは、すごい穏やかな人で、ずっと恋の話で、そのあたりの雰囲気も、映画の「ハウル」とよく似た印象だなぁと思いました。
ストーリーは、まったく違うのですがね。
では、いろいろな者の正体について、いかネタバレありで。
- 確かにハウルは出てくるし、動く城も重要な役割を果たすのですが… [↩]