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大村はま 優劣のかなたに 遺された60のことば

伝説の国語教師、大村 はま。
その人の言葉と様子を、弟子が伝える1冊。

すべてをなげうって、教育に尽くしたことが伝わる。
それが、誰にとっても正しいのかどうかは、わからないですが。

すべてをなげうって、それは尊いことではあるのだけれども、それを人に強いる社会はどこか歪んではいないか?
もちろん、大村はまの人生が、充実した素晴らしいものであり、またその業績が偉大なことは認めた上で。そして、けっして大村自身が強いられたことではないだろうとは思ってはいるのだが。

それは、そんなに頑張れる「才能」が自分にはないというひがみや嫉妬であるとも感じるのだけれど。

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官能美術史 ヌードが語る名画の謎

おもしろいのですが、文庫なので絵は小さいし、絵についている解説もフォントが小さすぎてちょっと辛い。
ピカソが非道い性格過ぎて、笑いました。

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数は科学の言葉

まあ、途中からまったくついて行けなくなるのですけどね。
数の概念がどう発達してきたのかとか、多分、新しいことが理解されればあっという間に、今までのことってなくなっていく世界だと思うのです。だからこそ、その前の世界を見るのは楽しそうです。

まあ、でもこれは、極力、個人的な発見とかとは離されて、「真理としての数学」が語られている感じです。
並行して、チューリングの伝記なんかも読んでますが、そっちの方が同じ理解できないにしても、物語としてはおもしろいです。

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ジョゼフ・メイザー編,Joseph Mazur,
水谷 淳
筑摩書房
発売日 : 2016-06-08

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教育の世紀 増補 大衆教育社会の源流

メチャクチャ真面目なアメリカの教育史で、最初は、辛いと思いながら読んでいたのですが、アメリカという国が「平等と自由」という理想と真っ正面から向き合って教育に取り組んでいる姿を知ることができて、読んで良かったです。
ただ、結論はなくて、困難な道を真面目に歩いていかなければならない。

この問題は、今の日本の教育問題にも繋がっています。でも、日本では、ここまで本質的なことは語られずに、印象だけで流されていく。

教育に、お金をかけない国の先は長くないと思います。