あひるの空48 BURNOUT DUPLICATE
届かなくても、届いても
まず、届くと信じて手を伸ばす。幼子のように。
それが、生きるということかも。
リザーバーの仕事というのがあるよねぇと思う。
もちろん、スタメンを目指すのは大事なんだけれども、リザーバーとして、スタメンが戻るまで3分間だけでもいいから、動き回って相手をおさえる。
それに耐えきれなくて、やめていく子も多い。それは、花形な仕事ではなくて、地味で目立たないしごとで、もしかしたら、誰かの引き立て役にしかならないのかもしれないから。
でも、そうやって支えていく人間がいるからこそ、花形だったプレーできるのだと思いたいし、自分にそうやってなっとくさせてやってきた。
そんなことを思い出させてくれるマンガです。
子どもには子どもの、その時その時の言葉や思いがある。
「足が潰れてもいいから走らせて」
でも、それに大人が、
「子どもがそう言ったから」
といって、無条件に子どもだけに責任を背負わせて、従うのは、指導者としてはダメだろうと思います。
走っても、走らなくても、子どもはきっと後悔する。走らなくて、今しかないこの一戦を逃してしまう重さ、走って、ここで選手生命を絶たれるかもしれない重さ。
走れば勝てることが保証されているわけでは、もちろんない。
子どもが「今」しかみていないなら、見えていない「未来」を見るのが指導者の役目である気がする。
じゃあ、いつから子どもではなく、自分で決心する大人になるのか。
それは、成人したらか?一人で生きられるようになれればか?一人で生きるなんて、できるようになるのか。
難しい。