杖と翼6
こちらも、とうとう完結です。
フランス革命のマンガは、「ベルサイユのばら」以降いろいろあるのですが(あるっけ?今、わたしが思いついたのは、「ラ・セーヌの星」)、革命家たちの政治闘争が話の中心になっているのは、珍しいかも。
いろいろと知らないことが見えてきて、おもしろかったです。
ということで、思えば、イヤなことは全部、士元がしてくれます。
孔明、いい友だちを持ったな。
このあたり、本当は、心の奥底では孔明自身も理解しているハズなのに、見ないふりをしている気がしてしかたないですね。
「夢の碑」の「鵺」あたりからだと思うのですが、この人の書く話が、めちゃくちゃ暗いはずなのに、なぜか、サラッとした印象になりました。
そこには、妄執や、いろいろな負の感情がかかれているのですが、それさえ全部ひっくるめて、不思議な明るさがでています。
それは、包容力といいかえても、いいのかもしれません。
悪いやつ、絶対の悪というのはある。
でも、それが、絶対の悪なのは、それがそれである限りしかたない。
だから、それすらも、認めてうけいれていこう。
うーん、言葉にするとなんか嘘くさいですが、そういう感じがするんですね。
この物語も、そうです。
かかれている事件そのもの、時代そのものは、とても血なまぐさいものですが、それでも、人間は、元気に生きている。
良いか、悪いかはわからないけど、元気に生きています。