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”全身漫画”家

いやーな感じの1冊。

教師していたときは、

「俺の授業がわからないのは、バカだからだ!」

と言い、マンガ家になってからは、

「俺のマンガがわからないのは、バカだからだ!」

と言う。
いや、実際にそう言っているというわけではないのですが、要するにそんな話をしている。
どこまで、えらい人やこの人は。

えーと、インタビューした人が江川 達也になりきって書いたというつくりのこの本。そう、実際は、江川 達也の本音を伝えているのではないのかもしれません。
もちろん、賢い江川達也のことですから、そうやって自分に直接批判がくるのをかわすというのも、計算済みなんでしょうねぇ。

なんというか、あまりにもセコい。
そういうセコい計算の上でなりたっているマンガが……やっぱり、おもしろくはないと思います。

どうしても、あの熱狂的な「BE FREE!」の暴走(大好きだった)を覚えているだけに悲しいのですが、今の「計算している」とうそぶいている江川 達也は、おもしろくないのです。
残念。

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ONE ZERO NINE 1

「BE FREE!」、「タルるート」、「ゴールデン・ボーイ」、「ラスト・マン」ぐらいまでは、天才だと思っていたのですが、このあたりのは、ちょっと今まで読んでなかったというのと重ね合わせて考えても……。

もちろん、すごいそそる展開ではあるのですが、「どうだ計算では、こうだろう!」みたいなものが、全面に出過ぎている気がします。