青い花 公式読本
アニメ化のときの公式ガイドブックで、まだ、コミックスが完結していないときにつくられています。どっちかというとアニメの宣伝色が強いです。
でも、作りは丁寧で、なによりも作者といろんな人との対談が豊富で良かったです。
特に、ハチクロの羽海野 チカとの対談は、話があっちこっちに跳びながらも、楽しいです。
集英社のファンブック……特に、ジャンプ系のファンブックに比べると格段にいいです。
青い花、完結。
鎌倉で、演劇で、女の子でということで、わたしの引き出しの中では、これは、「櫻の園」や「ラヴァーズキス」と同じ引き出しに入っております。
実は、「ゆめのかよいじ」も、同じ引き出しに入っていますが、あれは、鎌倉よりももっと田舎な雰囲気かなぁ。
鎌倉舞台の物語って、なんというか鎌倉愛に満ちていて、よいなぁと思います。
行ったことないけれど、憧れますね。
最終巻は、あーちゃんの「成長」をかく1巻。
心の成長は、実は自分のなかの狡さや、醜さに気づく過程でもあるのですが、それから全部目をそらしてもいけないし、それに押しつぶされてもいけない。
全部ひっくるめての自分を受け入れること。
そして、自分の全部を受け入れるためには、なぜか他人が必要なのだという不思議。
これからだって、心はざわつくこともある。
でも、それを全部ひっくるめて、多分、幸せというんだろうなぁという。
とてもよい物語でした。
次の巻で完結。
ラスト1巻までやってきました。
主人公たちも、高校3年生。
そして、この巻見てて、性格だけではなくて、姿形も、みんなちゃんと成長しているのを感じで、すごいなぁと思います。
けっこう、マンガのなかの成長って難しいのです。
特に、子どもの時代って、1、2年で別人かと思うほど姿形が変わっていく。
でも、変わらない部分もある。
2、3年後に突然出てきて、
「かわったねーー」
とか、
「かわらないねー」
というのは、ある意味、簡単なんですけども、このマンガみたいに、連続している中で成長させるというのは、けっこう難しいと思います。
「はみだしっ子」とかは、確かに成長していたと思います。
そのレベルのマンガだと思います。
臆さないこと
卑屈にならないこと
きちんと気持ちを伝えること
真っ直ぐだなぁ。
実は、真っ直ぐだと思っている気持ちが、曲がっちゃってることもあるけれど。
曲がっていると思っている気持ちが、真っ直ぐなこともある。
かも。
鎌倉で、女子校で、演劇で、百合で、と、いろいろ吉田 秋生の「櫻の園」を思い出します…。
アレ?鎌倉なのは「ラヴァーズ・キス」で、「櫻の園」は鎌倉ではなかったかな?
「櫻の園」が、本として、お話として、とてもまとまった1冊だとしたら、こちらの魅力は、まとまらないゴチャゴチャした人間関係にあるのかもしれないと思ったりしています。