風雲児たち 幕末編28
大久保 利通と岩倉 具視。
まあ、実際の出会いがどういったものかをこのマンガにもとめるのは多分、正しくない。でも、お互いにそんな風に見えるだろうなぁという納得度はとっても高いです。
動く者、陰謀を企むもの、それぞれが両輪になって歴史を動かしていく。清川 八郎は、その両方の属性を持っている感じもしますね。
2016年12月発行のこの本から後、宵野グイン・サーガがかかれていないのです。
体調不良ということなのですが、安定の五代グイン・サーガと、熱量の宵野グイン・サーガ、どっちも好きなので、元気になられて、また続きに参加されることを期待しています。
なんか、悲しい予言と、希望ある予言をぶつけ合って対消滅させようとしてるみたいな展開は、好きです。というか、こういうのをちょっと期待していた自分がいます。
多分、宵野 ゆめが書く物語は栗本 薫が書く物語よりも、ちょっと希望があってやさしいし、五代 ゆうが書く物語は栗本 薫が書くよりも、ちょっと魔導とSFによっていく。でも、それで、いいんだと思います。
女スパイ、ミレディというのが、そそる設定です。悪女ミレディじゃなくて、なかなか、陰謀の中、正義感の強いミレディみたいな感じで、自分の中のイメージとはちょっと違うけど、これはこれで好き。
クレオパトラでクレオって呼ばれていたりすると、新谷 かおるの「クレオパトラDC」なんかを思い出してしまいます。
うーん、そのあたりも、なんか元ネタがあるのかなぁ。
ものすごいごっちゃ煮で、ムアコック成分なんかも入っていて、それに気づけるとテンション上がるのですが、その分、おもしろさ分からずに読んでいるんだろうなぁと、ものすごくもったいない感があります。
途中、主人公がひどい目にあいすぎて、腕がガトリング砲についちゃうのは、ビビりました。
でも、このあたりのイメージも、なんていえか日本のマンガ的な発想で、悪くない。というか、日本のマンガ、読んでる??それとも、共通の元ネタがあるのかなぁ。
面白いし好きなんだけれど、ただ教養がないために、きっともっと面白いに違いない感が強くて、そして、メインのストーリーを実はしっかり追いかけられていないという。それは、作品の欠点ではないのかもしれないけれど。
まぁ、難い。そう思わせるところは、ちょっと残念かなぁ。