BE FREE!2
この「さくら組」のお話からの怒濤の展開(無人島に行くまでぐらい)は、ものすごくドキドキしながら、毎週楽しみにしていた記憶があります。
この展開の途中で、ヤクザに追われるあたりから週刊連載になったんだっけ?
この「さくら組」のお話からの怒濤の展開(無人島に行くまでぐらい)は、ものすごくドキドキしながら、毎週楽しみにしていた記憶があります。
この展開の途中で、ヤクザに追われるあたりから週刊連載になったんだっけ?
この年になって読み返してみて、やっと気づくことがあります。
それは、水島 新司が設定したプロの厳しさのけっこう高いハードルです。
結局、あれだけ鳴り物入りでプロ入りしたにもかかわらず、水原 勇気は、完投できる投手としては育たずに、ワンポイントリリーフぐらいしか通用しなかったということなんですね。
しかも、ドリームボールがあってすら。
そして、そのたった1つの武器があれば、つかいようによっては、かなり長くプロとしては通用する。
プロというのは、オールラウンドで活躍できる選手をもとめているのではなくて、その場面場面で、確実に力を発揮できる人を求めているんだなぁ。
だから、プロ野球のかきかたと、高校野球のかきかたは、話の作り方からして違います。
奥が深い。
すげぇなぁと思います。
水原 勇気といえば、ドリームボールなのですが、物語の2/3を経過して、まだ、ドリームボールはベールに包まれたままです。
わたしは、この人は、ノリでお話をつくっていく人かと思っていましたが、もしかすると、そうではなくて、けっこう緻密に計算されているのかも。
でも、ノリだけで、ドリームボールが出てきたのだとすると、それはそれで、けっこう凄いのですが。
若く、天才だったときの江川 達也。
なにかを意識してかきだしたときから、限界が見えてしまうという感じもします。
このハチャメチャさが、好きでした。
何回読んでも、この「野球狂の詩」最大のエピソードは、面白いのです。
そうして、今読むと、水島 新司がものすごく冷徹に女性選手の限界を見据えていたことも見えてきます。プロの怖さ。そして、スタミナのなさ。
ドリームボールの「ド」の字も、まだこの時点では出てきていません。