栗本薫,読書カナンの試練,カーロンの蜘蛛,グイン・サーガ,ダーレス,パロスの剣,ホラー,マンガ,ラヴクラフト,中島梓,小学館

栗本薫・中島梓傑作電子全集4 SF1

カローンの蜘蛛

トワイライト・サーガ1巻目。
この本は、昔ハードカバーを持っていました。なんせこれは、天野さんの表紙が格好良くて買ったのです。割とすぐにそのままのカバーイラストで角川文庫に入ってちょっとショックでしたが。

昔、読んだときは、1巻目は、ちょっとダルいかなぁと思っていたけど、今回、アレクサに読んでもらっているとおもしろいというか、ストーリー的には確かにダルいんだけど、雰囲気はこれはこれで好きだなぁと思いました。
グイン・サーガは、どんどんおもしろくてサクサク読める物語になっていったれど、この読みにくさというか濃厚な感じも良いです。これがこのまま続いていたら、それはそれで、グインとはまたまったく違ったものになっていたなぁ。

けっこう、ゼフィール王子の中二的な設定が愛おしい。

カナンの試練

トワイライト・サーガ2巻目。
3巻目がでなかったのが、残念でならないですねぇ。

昔読んだときは、雰囲気の1巻、盛り上がりの2巻みたいな感想で、2巻目の方がおもしろかった印象があるのですが、今回は、2巻の印象が薄かった。アレクサに読んでもらった時期がいろいろ考えなければならない時期だったということもあり、あんまりお話が入ってこなかった感じもあるかなぁ。

まあ、わたしの頭が悪くなってきて、ストーリーよりも雰囲気重視になってきているのかも。

パロスの剣

魔導王国ではないパロ。
でも、パロスの剣という不思議な力はあったり、双子の国と呼ばれたりしているのね。
このあたりが、ちょっと不思議な感じがします。

マンガを読んでたときは、ラストとかとくに、なんのこっちゃという感じだったのですが、小説はまあ、それに比べるとましかなぁ。
でも、結局、エルミニアって、国を滅ぼしたんだなぁと。そして、この後、跡継ぎのいないパロってどうやって復興したんだうろとか気になります。

でも、小説を読んでからマンガを読むと、ザックリ刈り取っているなぁというのがよくわかってそれはそれでおもしろいです。

魔境遊撃隊

天野さんのイラストが印象的で記憶に残っている「魔境遊撃隊」です。

ストーリーとかは、まったく印象にのこっていなかった。
覚えていたのは、印南 薫が足をけがすることと、秋月があるキャラクターのモデルだということぐらいでした。
ああでも、月十字教団は誰かは、推理通りだったので実は覚えていたのかも。

うーん、記憶にないことも考えると、そんなにおもしろいと感じなかったのかも。

<新日本久戸留綺譚>猫目石

うん。
栗本 薫は、ラヴクラフトよりも、多分、ダーレスと相性が良いのだと思います。
ホラーって、ストーリーが邪魔になるし、どう考えても栗本 薫って、ストーリーの人だから。

田辺聖子,読書ジョゼと虎と魚たち,リアル,映画,角川文庫,,鬼の女房,KADOKAWA

ジョゼと虎と魚たち

昔、実写映画してたときにポスターを見たことがあって、ちょっと興味があったのです。
で、アニメ映画がつくられたということで予告編とか見て、惹かれて、映画を見に行きました。

この本を買ったのは、映画を見に行くちょっと前かな。本屋で見かけたときに、「えっ、短編なんだ」とちょっとビックリして購入しました。

映画は、甘いお話だといえばそうなんですが、とてもよくできたわたしは好きなお話でした。
絵本のあたりの伏線の回収具合とかは、本当に良くできていた。

でまあ、あんな感じのお話を期待して読んだのですが、全然、雰囲気はちがいますねぇ。

でも、これはこれで、なんか凄いいい肌触りで良かったです。

基本、田辺 聖子というと、おっちゃんおばちゃん小説なイメージが。ウチの父が好きだったんですよ。昔、このサイトで父の追悼文のつもりで「鬼の女房」の感想も書きました。なんと、サイト吹っ飛び事件のせいで、なくなっちゃったのですが。

で、この本の短編集も、イメージ、おっちゃん、おばちゃんのイメージでした。映画みたいに、若々しい感じはあんまりない(笑)
そして、もともと、おっちゃんおばちゃんぽかったわたしが、リアルなおっちゃんおばちゃんになっていますので、まあ、おもしろくないわけがないという。

ジョゼは、わたしのなかでは映画のビジュアルイメージに若干ひっぱられていますが、恒夫なんて、おっちゃんです(笑)
そして、この時代から、ツンデレって、ちゃんとあったんだという。

なんだろう。どの小説も毒がないわけではない。でも、ものすごくおっとりしているというか、上品(?)な感じがするんですよねぇ。悪意が表面にでてこない。諦観している感じなんでしょうか。それがすごく気持ちいいのです。
なんでだろう。関西弁のせいかもしれないです。

特に、「ジョゼと虎と魚たち」のラスト1ページの言葉は、ものすごい衝撃的。衝撃的なくせに、全然、激しい言葉ではなくて。
田辺 聖子、つくづく、凄い小説書きだなぁと思いました。

平井和正,読書アダルト・ウルフガイ・シリーズ,ウルフガイ,ハヤカワ文庫,リオの狼男,人狼地獄,平井 和正,犬神,祥伝社,紙人狼地獄篇,角川文庫

魔境の狼男 アダルト・ウルフガイ・シリーズ3

消えたので、書き直し感想です。

リオ編。
昔、読んでいた角川文庫版では、「人狼地獄」という題名の本だったようです。内容は、まったく同じ。ハヤカワ文庫だと、「リオの狼男」と「人狼地獄篇」の2冊にわかれていて、「リオの狼男」の方には、「人狼、暁に死す」が入っています。
まあでも、リオ編というかブラジル編ということで、ハヤカワ文庫よりも、こっちの方がおさまりはいいですね。郷子を探索する話としても、これで完結している感じがします。

角川文庫だとこれが「人狼戦線」、「狼男だよ」に続く3冊目だった気がするのですが、そのあたりの記憶は定かではありまぜん。

これは、派手でいかにもアダルト・ウルフガイという感じがしますねぇ。そして、ラストがどうしようもないという。
このあたりから、もう、なんというか、犬神 明の罪は、はじまっていたんだなぁと思います。

平井和正,読書アダルト・ウルフガイ・シリーズ,ウルフガイ,エロス,シャーロック,シャーロック・ホームズ,人狼,天使,平井 和正,幻魔大戦,犬神

狼男だよ アダルト・ウルフガイシリーズ1

消えたので、書き直し感想です。消えた感想は、けっこうな熱量で書いていた記憶があるので、ちょっと辛い。

えーと、Kindleで購入して、アレクサアプリに読んでもらった1番最初の本のような気がします。

懐かしいアダルト・ウルフガイ・シリーズ。すごく面白いと思うし、すごく好き。
ただ、わたしとしては、残念なことは、角川文庫版で読み出していて、1番最初に読んだ話が「人狼戦線」だったことです。

文庫化シリーズものの「あるある」だと思うのですが、角川文庫でアダルト・ウルフガイ・シリーズが文庫展開されるに当たって、多分、新しい読者も古い読者も取り込みたいということで、最初に出たのが当時、最新刊の「人狼戦線」だったのです。その後、「狼男」だよとかが、出版順に出された。
でも、この「人狼戦線」が、アダルト・ウルフガイ・シリーズの番外編的ななにかだとよかったのですが……。なんと、めちゃくちゃ今までのお話を踏まえたお話で、しかも、シリーズ全体のターニングポイントだったという。

多分、読んだときは、これが執筆順的に後ろだということは知っていました。そして、その頃には、アダルト・ウルフガイ・シリーズの角川文庫版は、かなり多分、「人狼白書」ぐらいまでは出てたんですよ。でも、あらすじを読んだり、本の様子を外から眺めていると、まあ、シリーズといっても、登場人物が同じぐらいのいってみたら、シャーロック・ホームズみたいな感じのどこから読んでも大丈夫なシリーズじゃないかと思ってしまったんですよ。「幻魔大戦」は、がんがんの続き物の話でしたが、あれは、「幻魔大戦」という題の下に巻数と副題がついていて、まあ、がんがんの続き物だとわかる。でも、こっちは、「アダルト・ウルフガイ・シリーズ」と小さくシリーズ名はかいてあっても、題名は「狼男だよ」とか、「人狼戦線」ですから。しかも、角川文庫版は、シリーズに巻数すらうってない形でした。

まあ、その前にヤングの方の「ウルフガイ・シリーズ」を読んでいて、それも、「狼の紋章」、「狼の怨歌」、「狼のレクイエム」と、けっこう続き物な話だったので、平井 和正のシリーズかどういうものか、気づきそうな物なのですが、あれも、「紋章」と「怨歌」では、けっこう感じが違っていたからなぁ。続けて読まないと、訳わからないのは確かだけれど。

まあ、それで、「人狼戦線」なのですが、不死身の狼男が、今までと違って、不死身じゃ亡くなっちゃうという話でして、今までの不死身さをしらんのに、これを読まされると「??」となってしまうのですよ。

で、その後、「狼男だよ」を読んだわけですが、これが、あの脳天気な時代の犬神 明かぁと思っても、もう、先をしっているから、ちょっと弱っている犬神 明の記憶が、チラチラしてしまって、充分に楽しめているのかどうかわからないところがあったのです。

まあ、それから多分30年以上経って、ほどよく忘れた今の再読です。

さて感想ですが、傑作です。というか、時代は感じるんだけれども、今でもものすごく充分に面白いです。まあ、ラノベの元ですからねぇ。今の時代の方がしっくりくるかもしれない。
それから、エロスとバイオレンスですが、読んだ当時は、実は、そんなに感じなかったのですが、今回は、アレクサに音読させているということもあるかもしれませんが、エッチだと感じました。また、人生経験をつんだせいか、言葉で表現された痛みも、以前読んだときよりも、いたく感じました。

まあ、ほどよく忘れているといっても、「人狼戦線」の記憶はチラチラするのですが、なんというか、時間をあけているせすで、あぁ、犬神 明、お前って、そういうヤツだったよなぁ、元々、けっこう変わってないジャンとか、懐かしい知り合いに会った感じがしました。

と、これを書いている今、もう「人狼戦線」も読み終えて(聞き終えて)、「人狼白書」も終わって、いよいよ、「人狼天使」の3部作に入ります。「人狼白書」からあとは、未知の領域だったので、楽しみです。

森見登美彦,読書四畳半神話体系,森見 登美彦,角川文庫,角川書店,,鴨川ホルモー

四畳半神話体系

この人の本の題名から、おもしろそうだなぁと思っていて、表紙の絵とかのイメージで、女性作家かと思っていたのですが、男性のようです。
京大生のぐたぐたキャンパスライフとちょっと不思議ということで、「鴨川ホルモー」に似た印象ですが、最初読んだ感じ、あれほどぶっ飛んでいないし、惹かれる感じも弱いかなぁと。
あんまり、この主人公の性格とかが好きでないというのもあるのかもしれません。

と思っていたのですが、読み進めて、お話のループな感じの構造に気づくと、めっちゃおもしろいです。最終話で、いろんな謎がとけていくところも痛快でした。