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からくりサーカス40

フィナーレにむけて、どんどんキャラクターが退場していきます。
でも、ちゃんと、最後に思いっきり輝いて、そして、退場していくのが素晴らしい。

そうか、コロンビーヌだけが、何で少女の姿で再生されたのかは、ずっと疑問だったのですが、ちゃんと理由があったのですねぇ。
そう、彼女が抱きしめられるためには、あの姿になることは、必要だったわけです。
それは、もちろんフェイスレスが考えたことではなく、物語の要求なんでしょう。

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からくりサーカス39

しろがねの生い立ちにしろ、Oたちの生涯にしろ、フェイスレスがなにを考えているということにしろ、いろいろなところが綻んでいます。

それでも、勢いというのがあって、すごい。

さて、こんなけ引っ張って、最後、勝は実はフェイスレスといれかわっていたかもしれないという可能性を残して終わるというのは、けっこう藤田さんらしい悪意だと思いますが……。

少年マンガで、さすがにそれはしないか?

そういえば、コロンビーヌが小さくなった意味は、ちゃんとあったんだなぁ。
これも、計算ではなくて、勢いのような気がしますが。

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からくりサーカス38

そして、このマンガも、終わる気配がないなぁ。
あといくつ解決しなけりゃならないことがあるか、数えるとこわいです。

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からくりサーカス37

ジョージかっこいいです。

なんであそこで逆転できるかは、もう、全然、理屈ではなくて、物語の勢いとしかいいようがないです。

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からくりサーカス36

今まで広げてきた風呂敷をしっかりとたたんでいっているという感じですねぇ。
最後のまで、こうやって、それぞれの見せ場をしっかりとつくっていく方法は、もしかすると、盛り上がりという面からいうと難しいのかもしれません。

でも、

「あぁ、ここで、このキャラクターで泣かせるんだ」

みたいな驚きがあって、すみごい好きです。
リアリズムだけでは、物語は生きてこないのです。