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聲の形3

将也の男女問わずのモテっぷりに、ちょっと納得がいかないものを感じたりもする3巻目(笑)
まあ、植野さんとの関係は、映画見ていても気づいたけれど、よりわかりやすくかかれています。そのせいで、余計に恵まれている感がなぁ。

ただ、そうすることで、映画では唐突に出てきた西宮さんの「つき」が、唐突でなくなる部分はありますねぇ。
高校生って(というか人って)、いろんな事を同時進行的に考えながら生きている。

いい感情も、どうしようもない感情も、否定するわけにはいかない。全部ひっくるめての自分です。

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聲の形2

全7巻のマンガを映画にしたということで、マンガの方が丁寧に時間が流れていきます。
でも、映画の方も、どうしても入れたいエピソードやシーンを絶妙なところに入れているのがわかって、丁寧に作られていたんだなぁというのをマンガ版を読んで改めて感じさせられました。

こうやって、マンガ版をゆっくりと読んでいくと、あぁ、硝子のお母さんは手話できないんだとか、いろいろ気づくことも多い。そして、手話が出来ない理由も、なんとなくは見えてくる。
手話を覚えるって、大変。特に、周りに手話を使っている人間がいないのに覚えるなんてことは、なかなか出来ないと思う。硝子のお母さんは、子どもとゆっくりした時間を持つなんてこともなかなか出来なかったんだろうなぁということ、その理由に気づくのは、多分、けっこう難しい。

こういう物語って、親が出てくることって今まで少なかったと思うけれど、「聲の形」の2人の親は、どっちも好きだなぁと思います。どっちの気持ちも、すごく良くわかる。

なんかマンガ的な表現はいっぱいあって、マンガでしかかけない物語なのだけれど、大人も子どももそれぞれ等身大のリアルがかかれていて凄い。

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聲の形1

すごいマンガがあるよという話は聞いていて、まあ、購入はしていたのですが、聾唖、いじめと、なかなか重たいテーマだなぁということで未読でした。
今回、アニメ映画になったので見てきました。

映画、やっぱり重たかったけれど凄い良かったです。でも、もし映画館で見たのでなかったら、けっこう途中でめげて見なくなっていたかもとも思ってしまいます。
なんなんだろうなぁこの感じは。多分、「火垂るの墓」なんかと同じで、どこか、自分の罪の意識とかトゲに引っかかるところがあるからかもしれません。まあ、こっちはそれでも、なんとなく希望がある感じで終わって、後味はすごい爽やかなんですけどね。

映画は、メチャクチャよくまとまっていて、本当に必要なところだけを上手に詰め込んだ感じです。手話とかのシーンは、ちゃんと動いているアニメの方が、多分この話を進めるにあたっては優れていると思います。
ただ、深く見たり、内面を掘り下げていくのは、原作マンガの方がいいなぁと今回読んで感じました。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、みんなから離れていく感じとか、西宮さん転校までの時間の経過とかは、マンガの長さがあってのものです。

この年齢の子に、ダメなことがなぜダメなのかを伝えるのは、とても難しい。言葉で、根気よく伝えていくというのは、とても言うのは簡単だけれども。伝わる前から、そのダメな行為そのものは、無理矢理にでも止めないといけなかったりもするし。
映画の感想なんかを見ていると、担任がクソだ、川井さん怖いとか、植野さんや、将也は悪くないみたいな感想が出てたりしているけど、まあそれは、自分のなかの罪を見つめないで、人の罪を告発していたら楽だろうレベルの話だと思う。そういいたくなるのは、自分が、植野さんや、将也であるからかもしれない。(そして、ぼくがこうかくのは、自分が担任や川井さんであるからかもしれない)。

なんというか、生きているだけでねぇ、なんか人にひどいことしているっていうことはあるし、それは多分許されないんだと思います。

それでも、西宮さんが恋をしたのは、将也の真っ直ぐなところ。でも、それが唯一の正解ではない。そういうこともあるかもしれないということで、なにが正しいか、なにが正しくないかは、180度変わってしまうこともある。

映画で気になっていたのは、西宮さんは恋をしていたけど、将也の中にあるのは贖罪の意識だけなんじゃ無いかということ。そうすると、関係としては、いびつな感じだなぁと思ったりしています。まあ、映画が終わっても、登場人物たちの人生は続いていくので、その中で、関係性も変わっていくのだと思うけれど。
そのあたりが、丁寧にかかれた原作でどうなっているのか気になります。