達人が選ぶ女性のためのまんが文庫100
達人ってなんだよ~というのはありますが、夢枕獏の選んでくるマンガって、実は、けっこうツボにはまるのが多いです。
「女性むけだからこそあえてコレを」
という主張は、きっと「男性むけ」にしても、「マニアむけ」にしても、「あえて」とかつけてしまうとなんでも選べちゃう気がするところは、若干あるんですけどね。
やっぱり、みんな子どもの頃に出会ったものっていうのは、印象が何割かましになっている気がします。
長く続くマンガは、盛り上がってはいけない。
盛り上がると、最終回になっていまうから。
ということで、このテンションでずーーっと続けるというのも、かなりすごいことだと思います。
「殿下もあと10年たてば大人に…」
これほど、ウソっぽい言葉も少ないな。
文庫で4冊。単行本なら、8冊ぐらいのはずのこのマンガですが、もし、同じストーリーを今かくとなると、多分、倍以上の量になるんだろうなぁと思います。
これが、マンガが進化してきた証拠でもあるし、また、昔のマンガが、とっても、濃密な味がある理由であるようです。
「妖精王」から、ちょっと山岸凉子づいていて、「アラベスク」です。
実は、もっと硬い絵だったと思ったのですが、読んでみるとそうでもないですね。
まあ、昔の少女マンガらしく、すごいアゴの人とか出てくるし、みんな派手なんですけどね。
今、「ダ・ヴィンチ」で連載している「舞姫 テレプシコーラ」とは、全然違うものだと思っていたのですが、けっこう、物語の基本的なところは変わっていないので、ビックリ。
例えば、お母さんが、バレエの先生とか。お姉ちゃんがいて、そっちの方が才能があると思われているとか、
もちろん、新作の「舞姫 テレプシコーラ」の方が、心理の深いところがかかれていますし、テーマ的にも、だいぶん違っているのですが……。
でも、バレエマンガの基本みたいなのは、この頃から、しっかりとあったんだなぁと思いました。