西原理恵子 絵本館
3冊、詰め合わせセット。
えーと、絵本といいながら、いろいろなコミックからのより抜きです。
いいとこ取りなので、安定のおもしろさ。
でも、これを購入した人は、これで満足せずに、ぜひ、原典にあたって欲しいです。
3冊セットというところと、理論社というところが、ちょっと、ダメなんじゃないかという感じもにおわせますが、それは、作品の良さとはなんの関係がありませんので。
対決の相手を捜して、友だち(?)を増やしていく様子が、なんか八犬伝みたいでいいよね。
ジャンプ系の人は、さすがに出てこないけど。小学館、秋田書店、講談社と、すごい人脈だ。
まぁ、画力対決といっているけれど、コレ、きっと西原版の徹子の部屋なんだと思います。
会場行けば、すげーおもしろい話、きけるんだろうなぁ。
しかし、理論社、かなりダメなことをやったみたいですね~。ビックリした。
西原さんが、子どものために書いた1冊。
題名は西原節ですが(そして、けっこうな数の4年生の子どもが、この本の存在を知っていました)、内容は、いたって真面目です。なかなか、手にとって読むところまではいかないだろうけど……。
西原 理恵子とか内田 春菊の本を読むと、この人たちは、苦労が日常だったんだなぁと良くわかります。そして、今だって、そういう、犯罪的な日常の中にいる子どもは、いるんだなぁと。
そして、多分、階層が違う(という書き方は、傲慢か?そういう苦労な日常がない毎日を送れているラッキーなわたしたちみたいな人間)にとっては、その生活を想像することは、なかなか出来ないのだと思います。
普段、かいているものや、今の生活を見て、批判をされたりはするんだけれど、多分それは、想像できない生活があることすら想像できないほど、柔軟性がなくなっているからかもしれないなぁ。
コレ読んでて、1番思い出したのが、「自虐の歌」でした。
あれって、確かにあった風景なんだよなぁ。
Webで連載していた荻原 規子の「もうひとつの空の飛び方」が大好きでした。
これは、 その連載を元にした本です。ブックガイドみたいな感じになるのかな。
エッセイで、わけのわからないところでグッときて泣いてしまう経験は、馬場 あき子の「鬼の研究」以来かも。
若干、
「才能あるあの人の作法って、わたしと同じ!きゃあ!」
みたいなミーハー的なところは、気になるといえば気になりますが。
といいつつ、わたしも、このエッセイを読んで、
「おぉ、わたしと同じようなことを……」
とか思っていたので、まぁ、ファン心理というのはそういうものということで。
学校をあんまり信用していないのだけど、図書室があって、自分以外には読まれないかもしれないと思えるような本がひっそりと眠っていて、人から犯されない空間があるということは、とても大切なことのような気がします。
だから、本に対して目が利く人(いい本をただそろえるだけでいい)がいる学校図書館というのは、そうすてた物でもないと思います。