GEN 『源氏物語』秘録
今、流行中の「源氏物語」です。
主人公は、角川 源義。脇をかためるのが、折口 信夫。
これは、おもしろくないわけがない。
でも、思ったほど荒唐無稽ではなくて、真面目な感じのお話に仕上がっています。
まあ、わたしは、確かに話に一貫性はないけれど、でも、源氏物語って、1人の人間が、勢いで色々書いてみた話ではないかと思っています。
キャラクターが、立ちすぎるぐらい立っているからなぁ……。多分、1人だと思うんですよ。
最後、角川文庫発刊の言葉でしめるのは、さすが。
京都案内といいつつ、内容的には、一帖を見開き1ページでまとめる試みなのかなぁと。
そうすると、「まろ、ん」には、勝てないかも。
京都のお菓子案内は、あんまり和菓子に興味のない私には……。まあ、京都の子なら、おもしろいかもしれませんが。
京都では、おみやげで持ってきたお菓子を、もらった人は食べて、
「これは、ドコドコさんのお菓子ですねぇ」
と当てないと、莫迦にされるという恐ろしい文化があると聞いたことがあります。本当でしょうか?
むしろ、この本の読みどころは、後半にちょっとだけしかないけど、現代語訳の読み比べだと思います。これは、おもしろかった。これだけで、1冊つくっても良いぐらいだと思います。
しかし、この本編を続けながら(?)、西遊記もしたり、源氏物語もしたり。そして、本編の中にも、江戸編があったりと、マンネリとはいわれつつ、よくネタがつきない物だと感心します。