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源氏物語 千年の謎2

これ読みながら、ふっと、「紫の結び」の印象も浮かんできて、「源氏物語」って、源氏が紫の上を思い通りの女に育てたと思っているけど、そんな事なくて、源氏は、女の人の資質に実はまったく影響していないのではないかと。
それが、この六条院が出来ていく過程で書かれている事なのではないかと思ったりしました。

と、いろいろ感心しながら読んでいたのですが、後半は、それでもイケメンには弱いのよと源氏に同情的な解釈に。
というか、紫式部モテモテで、作者の欲望全開な展開で、それはそれで楽しかったけど、ちょっと違う方向を望んでいたなぁと。

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うさぎドロップ1 新装版

おっきい本の1巻目の表紙を見た時から、けっこう良さそうなマンガだなぁと思っていました。
ただ、独身男性が女の子をひきとって育てる話ということで、なんとなく先が読めるような気もして、その自分の想像した展開というのに今ひとつ納得がいかなかったという謎理由で、今まで購入もせず読まなかった1冊。
その時点で、数巻出ていて、表紙のイラストを見ただけで、その女の子が、けっこうな娘さんに育ってしまうのがわかっていて、余計に、いろいろ勝手な想像が膨らんだというのがあったのです。

うーん。
なんかね、「ファミリー」の最終巻に載っていた「時の絆」みたいな話になるんじゃないかという。

まあ、よくある展開といえば、よくある展開。「源氏物語」。

でも、「ファミリー」を読んでいた時点では、自分が若かったこともあって、あの展開って、すごく感動した覚えがあります。今でも、あの話は好きです。

でもねぇ、年を取ると共に、あの展開にかなり疑問を持つようになってきたんですよ。
うーん、年取ってわたしが純粋でなくなったということもあるのかもしれませんが。

昔はねぇ、大人が子どもに持っている影響力に対して、過小評価していたところがあったのかなぁと思います。
まあもちろん、子どもなんて大人が思っている通りに育つもんじゃねぇという意見があるのもわかるし、それも真実なのですが。
でもねぇ、その子にとって唯一の信じられるかげがえのない大人であって、その大人が子どものモラルの指針ですらあった場合、その人に見捨てられたら世界が終わると子どもが感じている場合、子どもの選択の余地って、ものすごく少ない気がするのです。

もちろん、「ファミリー」に出てきた彼は、そんな展開を思ってもいない人だったんですが、自分が彼と同じだと思っている人間のなかに、でも、自分の欲望に忠実なだけの人間もいることも、なんとなく知っているのです。光源氏は、典型的にそんな人間ですよねぇ。
どうも、最近とみに、人が人を支配してなにかさせるということに、どうしても抵抗があるようです。

てなことを考えて1、読んでなかったのですが、兄貴の本棚にありました。

「これって、源氏物語みたいな話になるんとちゃうの?」

と聞くと、

「血縁関係上、それはないと思うよ」

と言われました。
で、今回、新装版が出たので購入。

うーん。小さい子の心の動きとか、それをフォローする大吉の動きとか、良いわぁ。
これで素敵だなぁと思ったのは、大吉のお母さんとお父さんですね。最初は、当然そういう反応だよなぁというところから、でも、ほっとけるわけもないよなぁというのが、なんというか単純じゃないんだよというのがすごく良くわかります。

まあでも、まだ血縁関係のこととかは、ハッキリしたことはわかっていないので、心配した展開になっていく可能性もあるなぁとも思っていますが。

それでも、凄い良かったです。
あと、大きな本の1巻の表紙に惹かれていましたが、この新装版の1巻の元気なりんちゃんの絵も好きです。

  1. そう言う話かどうかは、まったく知らないまま。 []

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紫の結び2 源氏物語

あぁ、この人はもしかして夕霧がそんなに嫌いでないのでは。

ということで、ちょっとダレる感のある「須磨」から帰ってからの「源氏物語」ですが、なかなか、魅力的にかかれていました。

「宇治十帖」の楽しさは俵 万智に教えてもらったし、いろいろな人の「源氏物語」を読むもんだなぁと思いました。

ただし、「若菜」が、上下にわかれているのはいいのですが、「若菜」の上の途中でこの本が終わっているのは、ちょっといただけないなぁ。

そして、紫上と女三の宮が会っているのをいいことに、朧月夜の君に会いに行く光源氏。
最低ですな。

その最低さが、ほんとうに淡々と書いてあって面白いです。
うーん。この淡泊な感じが、いい味になっています。

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玉手匣3 陰陽師

これ、真葛の書いた同人誌だと思ったりしています。
そして、マキモノが、腐女子(笑)

まぁ、実は、源氏物語も第2部とかはそんな話なのかもしれない。

もう、大きな流れはこないのかな。

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源氏 物の怪語り

陰陽師と物の怪がらみの「源氏物語」というか、紫式部もの。
でも、これは、楽しかっです。

で、この時代のお話らしく、物語の要所要所に、ちゃんと和歌が入ってくる。
すごいうまいつくりです。

同じテーマの「源氏物語」よりも、こっちの方が好みですねぇ。

まあ、口絵の紫式部は、かわいいけど、ちょっと若すぎる感じがしまけどね。
一児の母には見えない。

あと、この人の話を読んでいて、安倍吉平は、あやかしに甘いとか書いてあるのを読むと、思わずニヤニヤしてきますね。
あぁ、同じ世界にいるんだなぁ、彼らもとものすごくさりげなく感じられるのがいいです。