江戸川 乱歩一覧

10年、15年、30年、35年、40年

探偵小説四十年 上 江戸川乱歩全集28

さて、いよいよ、江戸川乱歩全集もこの「探偵小説四十年」の上下巻をもって終了です。
2018年中は無理でも、2019年には読み終えられそうです。

どんな知識でも、知識があるっておもしろいって事だなぁと思います。わたしが、オタクに憧れるのも、そういうおもしろさです。
むかし、植物博士と呼ばれる人と、山を一緒にあるいたことがあります。その人が、ものすごくいろんなことを説明してくれて、見えている世界が、まったくわたしの何倍もあることに気づかされたことがあります。そして、その人が見えている世界を教えてもらうだけで、自分の視野も広がってめちゃくちゃ楽しい。
もちろん、その広がった視野は、その人がいなくなったら、あったいう間に元に戻っちゃうのですが、それでも、その話を聞いている時間というのは、やっぱりいいものです。

で、この本。
江戸川 乱歩が、日本のミステリーの歴史について話しているんだから、もう、おもしろいに決まっています。
本当に、今も生きていて、栗本 薫や、京極 夏彦のことをどんな風に語ったかとか、聞きたいです。


真犯人は…

陰獣 江戸川乱歩全集3

さて、2003年から読み続けてきている「江戸川乱歩全集」も、残すところあと2冊。「探偵小説四十年」の上下巻でおしまいになります。
長かったと思うのですが、全部、読んでこれたというのは、やっぱり江戸川 乱歩が、とてつもなく面白かったのだと思います。

「陰獣」と「芋虫」が、この本の中では良い感じですね。普通な評価ですな。そういうものです(笑)

「陰獣」は、最後、ぼかしてあるとこが批判されているみたいだけど、アレはもっと深読みするんだ。わたしは、真犯人がきっと別にいて、それを分からなくするためにあの小説が書かれたのだと思っています。つまり、春泥の本当の正体は……。
そして、それを暴けという、乱歩からの挑戦なのです。
だから、あのラストの思わせぶりな言葉があるんだよ~と、信じています。

「芋虫」は、話自体は知っていたけど、読んだのは初めてです。ミステリーでも何でもないじゃんと思いながら、けっこう、想像していたほど陰惨な印象はなかったです。
どうなんだろう。今なら、書くことも、発表することも出来ないのかなぁ。

それはそれで、難しい時代だと思ってしまいます。


雑多

悪人志願 江戸川乱歩全集24

ものすごい雑多なエッセイです。
しかし、この人、「仕事していなくて恥ずかしい」とか言っているわりに、いっぱい書いてますよねぇ。

まぁ、途中でなげだされたりした作品はあるけれど。
そして、この人ががんばったおかげで、今の日本のミステリーがあるんだと思います。

読書好きは、ミステリー好きとけっこうかぶるもんねぇ。
わたしは、あまりミステリーは読まない方だけど。


ジョーカーゲーム

ぺてん師と空気男 江戸川乱歩全集22

ミステリー的な「謎」よりも、「映像」が重視されている2編です。でも、映像重視も、けっこう大事だと思います。これはこれで、ドキドキして好きです。

まあ、やり過ぎ感もあるけれど。

「ペテン師と空気男」も、ネタが割れているところはあるけれど、けっこう楽しいお話だと思います。わたしは、こういうのは好きです。
でも、「ネタが割れてる」と書かれるのは、乱歩としてはつらいんだろうなぁ。


戦前

地獄の道化師 江戸川乱歩全集13

戦前の乱歩の最後の方の作品群です。

それなりに面白いです。けど、マンネリ感も漂います。二十面相が出てこないのは、ちょっとマンネリ化をさけようとしたのかも。