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透明人間 江戸川乱歩全集16

透明怪人

「よんじゅうめんそう」ではなくて、「しじゅうめんそう」なのだよ。

いやぁ。「幻の女」なみに強引なトリックだ。
しかもなんか、まだとけていない謎もあるような……。

しかし、敵は二十面相以外にいないのだろうか。

怪奇四十面相

ポストと本の背表紙は、素晴らしい。
ブラボーー!!と笑ってしまいました。

これは、王道っぽいお話でいいですね。
まあ、小林少年が活躍する分、二十面相というか四十面相の方は、だいぶん間抜けになっていますが。

しかし、髑髏な人たちは、なんであんな格好をしていたのか……謎だ(笑)

宇宙怪人

はじめのうちは、SFだったらどうしようと、ドキドキしました。
なんせ、全世界規模のスケールですから。

犯人は、あいつだろうと思いつつ……どうやって説明するんだろうかと、ちょっと心配までしてしまった。

しかし、このテーマは、けっこうすごいですよ。この時代から、このテーマってあったんですねぇ。

ふぅ・うぉっち・ざ・うぉっちまん?

畸形の天女

これは、続きがよみたいなぁと感じさせられる一編です。
リレー小説は、多分、1番最初を書くのが、1番楽な気がします。

タイトルも、惹かれます。

女狐

うーん。
こっちより、「畸形の天女」の方が好みです。

やっぱり、基本的にミステリー向きな読者じゃないな。わたしは。

江戸川乱歩,読書コナン・ドイル,シャーロック・ホームズ,ハードボイルド,光文社,光文社文庫,幻影城,推理小説,江戸川 乱歩,江戸川乱歩全集,続・幻影城

続・幻影城 江戸川乱歩全集27

まぁ、「くそくらえ!」まで言っちゃうと、ちょっと言い過ぎかもしれないですが。

でも、本の感想を書く理由って、自分の楽しさを伝えて、その本を誰かに読んでほしいと思うからじゃないですか?
そういう意味では、乱歩のこの本って、評論としては甘いかもしれないけど、その役割は、達していると思います。

乱歩、メチャクチャ楽しそうです。

まあ、この人らしく、膨大な資料を集めてやっているので、ついつい、「評論」とか、「論文」を期待したくなるのかもしれませんが、この本の目的って、結局、世に推理小説を流行らせたいとか、紹介したい……いや、オレは、こんなにおもしろい推理小説をこんなにたくさん読んだぞ~と言うことなんじゃないかと思います。

しかし、コナン・ドイルのシャーロック・ホームズや、チェスタートンのブラウン神父が、けっこう昔の作品なのは知っていたけど、クリスティや、アイリッシュの「幻の女」、チャンドラーなんかも、けっこう昔からあったんだなぁと知って、ビックリしました。

わたし自身は、本格推理ものよりも、ハードボイルドの方が、読みやすいんですけどね。
でも、これ読んで、ホームズとブラウン神父は、ちょっと読み返したくなってきた。

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三角館の恐怖 江戸川乱歩全集15

青銅の魔人

少年探偵団の敵は、二十面相しかいないのでしょうか?

パターンなんだけど、乱歩自身が、けっこうこのパターンを楽しんでいるような気もします。

虎の牙

うーむ。犯人は、熱狂的な阪神ファンと見た……。
違いました……。

犯人は、はじめからわかっているので、少年探偵団ものっていうのは、推理小説ではなくて、冒険小説ですね。

と、知っている人にとっは、言わずもがなのことを……。
いや、わたしは、はじめて読むから。

断崖

こういう、短編は、好きですねぇ。
それから、乱歩の書くこういう悪女も、けっこう好きです。まぁ、間違っても、わたしと関わりになるタイプではないけれど。
というか、物語の中だけで生きている女って感じがするから、いいのかも。

だれか、自分よりかしこい人間が出てきて、その「運命の人」が、自分の悪事を止めてくれるのを待っている感じがあります。

これは、「黒蜥蜴」にも通じるものがある。

三角館の恐怖

推理小説好きの人は、奇抜なトリックを、「面白い!」と感じられる人なんだと思います。
ある意味、大人だ…。

実は、わたしはというと、奇抜なトリックには、ひかれないのです。というか、イマイチ、ちゃんとした推理ものだと、なにが書いてあるのか理解できないときもあるという……。

まあ、推理ものは、乱歩とクリスティだけおさえとけばいいか。

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新宝島 江戸川乱歩全集14

新宝島

「十五少年漂流記」みたいなお話でした。
こういう話は、乱歩はうまい。

知恵の一太郎

科学読み物でした。
けっこう、楽しめました。
子どもは、こういうのを読まないといけない(笑)

清く正しく美しく。

偉大なる夢

なんか、戦争中だなぁというお話。
でも、けっこう、乱歩の目ってなんだかんだいいながら、けっこう冷静でアメリカに対しても平等に見ていると思います。

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悪魔の紋章 江戸川乱歩全集12

少年探偵団

謎のインド人(笑)にはじまるこの物語。
そう、ぼくが子どもの頃ぐらいまでは、こんな風に、世界は妖しくて広くて、偏見に満ちあふれていたんだなぁと。そして、ワクワクがたくさんあった。

で、今は、世界は狭くなり、それなのに混沌として、やっぱり偏見に満ちあふれているという。そして、ワクワクは少なくなった気がします。

それは、ただ単に、自分が年を取ってしまっただけなのかも……。

「怪人二十面相」に比べると、どうしても、2作目はおちるような気がしますが、それでも、子どもにとっては、ジェットコースターのような物語だと思います。

読んでいる途中で修羅場が入って、かなり間をあけてから後半を読んで、後半しかあんまり覚えていないので特にそう思うのかもしれませんが、

「少年探偵団あんまり活躍してないやん!」

前は、二十面相逮捕までの大活躍だった気がするのですが(笑)

妖怪博士

これって、仮面ライダーの元ネタみたいなお話ですねぇ。
蝙蝠男は出てくるし(笑)

そして、ぼくらの仮面ライダー隊……じゃなくて、少年探偵団たちは、大活躍でした。
というか、二十面相の今回の目的は、ただ単に、少年探偵団の子どもたちを怖がらせることだという……。

二十面相……そして、乱歩……。素敵だ(笑)

B・Dバッチや、社会に貢献しようという少年探偵団たちの性格をついた罠には、正直、ドキドキワクワクと感心しました。

そして、洞窟の罠では、

「ご苦労!!」

と言ってあげたいぐらいです。
……なんで、子どもを楽しませるためだけに(笑)そこまで……。

見習わなければなりませんねぇ。

悪魔の紋章

「ワハハハ……、これはおかしい。これは傑作だ。明智君、君は探偵小説を読み過ぎたんだよ。小説家の幻想に慣れすぎたんだよ。如何にも探偵小説にありそうな結論だね。ワハハハ……、実に傑作だ。こいつは愉快だ。ワハハハ……」

この諧謔、これが、乱歩の本質なんだなぁと。
だから、悪者も、正義の味方も、生き生きしています。

以下、ネタバレありです。