元禄無頼 下之巻
なんか、男だけで完結していてもいいのに、そこにお藤みたいな女の子を入れてくるところが、まあ、栗本 薫の色気があるところなのかなぁと思ったりします。あと、最後になんか歴史に絡めていくところも、物語というものに対する色気があるんだろうな。
しかし、男はみんながみんな、破滅に向かって一直線という感じですねぇ。やり過ぎ感ありますが、これは、そんなどうしたって風に書かないわけにはいかった物語なのだろうなと思います。切実に。
「Apple TV」で、ついに、あのアシモフの「ファウンデーション」が映像化!!
ということで、無料お試しに入って見てました。
えーと、悪くないところもあるのだが、全体的な感想としては、
「お前等、原作おもろないと感じているのなら、オリジナル作れや!!」
というものでした。多分、シーズン2が作られても、見ないのでは……。いや、皇帝がクローンとかはけっこうオリジナル要素としておもしろかったし、キャラクターがおっちゃんから若い娘にかわっていても、そんなに抵抗はないです。その辺の改変は、おっさんばっかりの地味なドラマになることを考えれば、ある程度仕方ない。ロボットの存在があるのも、ファウンデーションとロボットのシリーズが合体していったのを見越して考えればアリだと思います。
でも、気になるのは……。
そもそも、「歴史心理学」を乱す存在が出てきすぎで、これって物語の根底がけっこうあやうくなっている気がしました。原作ではミュールが出てくるまでは、そういう存在はいなかった。ハーディンとかも、特別なはずれ値な人間ではなくて、優秀ではあるが計算の内に出てくることが予想される人材だったと思うのですが……。「はずれ値」って、誤差の範囲内の話で、決して奇跡を起こす人って意味ではないよねぇ……。
というところが、メチャクチャ気になったので、マンガ版で読み直し。
こっちはきっちりと原作準拠なので、出てくる人はおっさんばっかりです(笑)表紙も、ハリ(老人)を中心に5人のおっさんという……。
でも、ドラマ版よりも、やっぱりはるかにおもしろいし、しっくりきます。
これを実写ドラマにすればいいのにと思ってしまう。
創元SF文庫から出直した原作も、また読まねば。
Xメンのメシア、ポープを守るために、ケーブルは時間を旅する。
追っ手は、ビショップ。
そして、ケーブルも、ビショップも、未来から来た者同士だというのが、ややこしい。
時間旅行を繰り返すことで、どんどん違う世界ができてしまうというのが、今のマーベルの宇宙だとすると、結局していることは問題の解決ではなくて、より良い未来への可能性を残したいというだけで、結局、自分のいた本来の未来は変えられないんですよねぇ。
そして、創り出そうとしている未来は、もしかしたら、どこかにもうすでにある世界の1つですら、あるのかもしれない。
予言された破壊をただそうとした努力そのものが、破壊を招いてしまうというのは、タイムパラドックスな物語ではありがちな展開ですが、歴史が改編されてしまったのかどうかすらもわからないという……。
あたま、ゴチャゴチャしてきますが、それがSFの魅力でもあります。