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青い花5

鎌倉で、女子校で、演劇で、百合で、と、いろいろ吉田 秋生の「櫻の園」を思い出します…。
アレ?鎌倉なのは「ラヴァーズ・キス」で、「櫻の園」は鎌倉ではなかったかな?

「櫻の園」が、本として、お話として、とてもまとまった1冊だとしたら、こちらの魅力は、まとまらないゴチャゴチャした人間関係にあるのかもしれないと思ったりしています。

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青い花3

鎌倉っていう舞台の雰囲気なのかなぁとも思います。
なんか、不思議な空気が流れています。

若草物語とか、広い時間にも物語が広がっていくのは、空間が閉じられた感じがするからかも。
閉じられた空間の中で、時間だけが行ったり来たりする雰囲気は、吉田 秋生の「櫻の園」によくにている気がします。

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真昼の月 海街diary2

微妙なすれ違いとか、行き違いとか、恋愛でもあるんだけれど、別に恋愛でなくてもあるそういう感情とか、関係とかをかかせたら、天下一品ですね。

それをかくためには、微妙な表情のかき分けとかが出来ないといけないのです。
「櫻の園」の頃の吉田 秋生は、まだ、その微妙な表情をかくのをさけていた気がするのですが1、このお話の中では、すごくはっきりとかいています。

ものすごく大きくてはっきりとした事件はないのだけれど、普段、人間って、たしかにこんな風に揺れ動いているんだよなあと思わせる物語です。

真昼の月をみんな知らないって、ビックリしました。
小学校ぐらいかなぁ、はじめて見たのは。

  1. でも、「吉祥天女」をかいたころには、もう、そういう顔はかけるようになっていたはずですね。 []

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青い花1

好き。

その感情は、綺麗で楽しいものばっかりではないけれど、その少しドロドロしたところ、どうしようもなくもどかしく、顔から火が出るぐらい恥ずかしさもひっくるめて、誰かに肯定されたい。
そう思うのは、ワガママでしょうか?

女の子にあこがれる女の子のお話。
演劇のお話とかあって、どこか吉田 秋生の「櫻の園」を思い出されるところもあります。
でも、お話が続くので、あれほどピンと張り詰めたものはないけれど、その代わりに、ほんわかとした雰囲気があります。このスローテンポな雰囲気が、いいです。
これは、絵柄が生み出すものかもしれません。

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蝉時雨のやむ頃 海街diary1

えー、こんなん出てたん!

と、本屋さんで見かけてビックリした吉田 秋生の新しいマンガ。
出てから、1年近く、気づかなかった。

舞台は、「ラヴァーズ・キス」の鎌倉。
というか、藤井 朋章……って、あの藤井 朋章ですよねぇ。高校3年生になるまでは、こんなことしてたんだ。
あのタラシの噂は、本当だったんですね(爆)

でもまあ、それは、メインのストーリーではなくて、奥の深い背景。

メインは、鎌倉に住んでいる4姉妹のお話。

なんか、いいですよこれ。鎌倉に住んでみたいと思わせる物語です。

吉田 秋生の物語は、「河よりも長くゆるやかに」とか、「ラヴァーズ・キス」とか、「櫻の園」とか、海街diaryのシリーズと同じく、現実よりのお話と、「BANANA FISH」とか「YASHA」とかのアクションの強いお話とがあります。
で、物語の派手さや、エンターテイメントとしては、多分、後者の方が面白いと思います。
でも、前者の物語も、なんか、こころに足跡をつけていくような、きつい描写はないのに、なにかが刻まれるような物語なのです。

「河よりも」の続きがかかれることはもうないのかもしれないけれど、こうやって、かき続けられている物語が、「河よりも」を含んで展開されていっているような気がします。

そして、やっぱり、長女は大変だなぁと思った。