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星虫

「プロローグ」を読んで、しばらく日を置いて。
一章を読み出したら、毎日一章ずつ。
でも、6日目だけは、止まらずに一気に「エピローグ」まで。

あぁ、十数年前も、確かこんな読み方で、この物語を読んだなぁと。

ジュブナイル小説は、眉村卓の学園SFシリーズとか、筒井康隆の「時をかける少女」なんかを読んでいたのですが、あのあたりは、どっちかというと、大人が書いた子ども向きの小説みたいな感じがありました。

「星虫」は、そんななかで、なんというか、大人ではない人が書いた「切実さ」みたいなものがあったのが、印象に残っていました。
だから、ものすごくおもしろかった覚えがあります。

今、こうやって読んでみても、おもしろさはやっぱり変わっていません。
ただ、自分のなかの「切実さ」は、確実に年とともに減ってきている気がします。

そして、この物語のいろんな荒さも、ちょっとみえる気がします。
例えば、友美と秋緒の関係。いつの間に、秋緒は、あんなに友美のことを認めたんだというところとか…。

それでも、充分におもしろく、ストーリーを知っているにもかかわらず、ドキドキしました。

あの時代の自分の感受性は、やっぱり、今より敏感だったようです。
メガネの女の子が、星虫をとってしまって、泣き崩れてしまうシーンがあったのですが、このシーン、星虫が落ちた瞬間に、女の子の視力がガタッと落ちた(元にもどった)という描写があったはずだと記憶していたのですが、まったくの記憶違いでした。
気になって、元の新潮社版の方を見てみても、同じ描写でした。
むかしは、わたしもそういう書いてないところまで想像して、読んでたんだなぁということ、今は、けっこう考えずに、感じずに読んでるところがあるなぁと、よくわかりました。
まあ、だからといって、あの時みたいな読み方に戻れるわけではないんですけどね。
それはそれで、辛いことも多いので、わたしは、今の感性も好きです(笑)

まあ、もっとも、もうすでに1冊持っている本ですから、普通は、これだけでは、購入して読もうとは思わなかったはずです。

買ったのは、「イーシャの船」が、続けて刊行されたからです。

「星虫」は、「おもしろい」。だけど、「イーシャの船」は、「好き」なのです。

岩本 隆雄
朝日ソノラマ
発売日:2000-06
 

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ワームウッドの幻獣 クラッシャージョウ9

なんか、前作を読んだ時って、まだ子どもだったような気がするのですが……。気のせいか?

SFと銘打って、アニメのノベライズばっかり出してたソノラマ文庫も、すっかり様変わりしてしまいました。

それでも、高千穂遙と夢枕獏と菊地秀行は、そのソノラマでしっかりとシリーズを続けていて、「エライ」。
そういえば、コバルト文庫もすっかり変わってしまいました……。

さて、久方ぶりのクラッシャージョウ・シリーズですが、えーと、普通におもしろいです。
シリーズの白眉だと思っている「人面魔獣の挑戦」ほどは盛りあがらないですけど、やっぱり、複数のクラッシャーチームが登場すると、けっこう盛りあがります。

すごいのは、こんだけ間あけてかいているのに、変化したところがなんにもないところですねぇ。
それは、「美しき魔王」の最初のシーンを読んだときも、確か感じたことでしたが。

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栞と紙魚子3

最初につながって、きれいにまとまったという感じですね。多分、これで、完結なのかな?
3巻目は、ちょっとドタバタが多くて、学園マンガっぽいところがちょっと少なくなったのが残念でした。

本の魚とか、尋常ではないイメージは健在。楽しい。

でも、段さんの趣味って……。

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栞と紙魚子2

いや、クトゥルーちゃんが、滑り台で逆にすべり上がったところとかを読んで、爆笑してしまっています。
どういう、感覚をしているんや~。この人は~。

でも、おかしなことに、なぜかこの世界は、好きです。

わたしは、ずっと、ますむら・ひろしのヨネザードが、前世の故郷だと思っていましたが、この胃の頭町も、けっこう故郷かもしれんと思っています。
なんか、住みやすそうだと思いませんか?