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やられ女の言い分

うーん、この人、小説は悪くないと思うのだけれど、エッセイはゴミだな……。

多分、あわないのは、まったく違った価値観の中を生きているからだろうと思います。

だいたい、昔好きだった人の悪口を手のひら返して言えるところが、イヤな感じだ。今の相手だって、別れたら、文句言うところなんて、なんぼでも出てくるだろうと思ってしまいます。

子どものうちならともかく、大人ならやっぱり、自分の人生のかなりの部分は、自業自得だと思う。それは、自分もふくめて。
まわりにクズしかいない(いなかった)のだとしたら、それを含めて、自分の責任もあるだろうと。

それでも、傷ついても、向かっていく、恋愛していくパワーというのは、凄いと思う。

まあ、人の人生だ。この人は、この道を行く。それで、いいのかもしれない。

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波のまにまに

昔、読んだとき、

「なんじゃこりゃ」

と思ったことがあります。「波のまにまに」は。

最終回だけは、コミックの書き下ろしで、パターンが変わっているという話をどこかで読んだような気が。あれ?それは、岡﨑 京子の「Pink」だったっけ?

今読んでみても、内容は、あんまりないよなぁ。内田 春菊のかく女の子の色っぽさだけがあるような話。
もしかすると、内田 春菊は、読者を見下して書いたのかもしれないとも思います。

「内容なんかなくったって、裸が出てくりゃいいんだろ、けっ!」

わかんないけどね。

でも、今にして思うと、男が最後にたどり着いたところ、ずっとお寺だと思っていたのですが、金物屋で、背負ってたのをとってもらってたのねとか、けっこう細かいところまで、しっかりかいてある。

だから、それはそれで、楽しんでかいたのかもしれない。

ホラーの方が、多分、本人としては力はいっているんだと思いますが、わたしは、この人のホラーは、ピンとこないのです。

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春菊

デビュー直後の作品集ということで、ちょっと、ウケをねらっている感じなのが、アリアリな作品が多い気がします。

でも、この人の絵は、このころから、けっこう出来上がっているのですね。上手いわ。

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凛が鳴る

はじめっからダメ男で、本性出した。それまで、わたしは騙されていた。
てな感じですが、わたしは、この女の子たち、男をダメになるように育てている気がします。

はじめは、自分が相手から好かれるために、「尽くす女」を演じていて、急に恋が冷めたときに、それに甘えている男がいやになっている感じがします。

まあ、どんなことがあっても、女に手をあげる男は、ダメだけれど。
それでも、自分は男に手をあげなかったかとか……。

相手が豹変しても、甘やかしても、それにのらないような強い人間が、理想像かな?どんなときでも、テンション変わらない。
でも、それって、愛されてるとは思えないかも。

まあ、世の中には2種類の人間がいて、ずっと何回でも恋愛できる人間と、1、2回だけの恋愛しかできない人間。
内田 春菊はあきらかに前者だし、後者の人間には、そのパワフルさがうらやましくもあり、理解不能でもある。

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ひとには、言えない。3

そうやって、自分のすべてを相手にあわしていこうというような恋愛では、結局、最終的に無理がたまるんだろうなぁ。

それに懲りないのは、「別の恋」、「新しい恋」と思っているからでしょうね。
でも、端から見てると、同じことを繰り返しています。