日本文学一覧

叫ばないリアル

林芙美子 ちくま日本文学45

この人も、知らない人です。
まあ、教科書には、載らないような色っぽい話が、多かったかな。いうほど、色っぽくはないか?でも、ドロドロな肉体関係。だけど、どこか達観したようなところがあります。

なんていうか、叫ばないリアルみたいな感じ。
そうだよね、人って悩んでいるときに叫んだりしない。一人でグズグズと悩むもんだ。


韜晦してる?

梅崎春生 ちくま日本文学44

けっこう、おもしろくて読みやすかったです。
この人も、まったく聞いたことがない人でしたが。とぼけた感じが、おもしろい。基本、知らない(有名じゃない)人って、おもしろくないんだろうと思っていましたが、なかなか、そうでもないですね。1

なんか実は深刻なことを書いている気がしますが、そんな気にさせない。でも、残るものはあるよみたいな感じの読後感がいいです。

  1. わたしが知らないだけで、有名な人かも……。 []

小さな偶然

志賀直哉 ちくま日本文学43

昔、ちょっと好きだったんですよ。志賀 直哉って。といっても、それほど読んでたわけではないんですが。

志賀直哉の印象としては、……ストーリーがない。だったのですが、初めの方の作品は、そんなこともなくて、志賀 直哉、なかなか書けるじゃないかとか、めっちゃ上から目線で思っていました。

でも、円熟してくるにつれて、やっぱ、ストーリーがなくなってくるようでした。

うーん、作者のこだわりと、読者(というかわたし)のこだわりとが、見事なまでずれています。それは、エッセイみたいなやつを読むと、良くわかる。

「書けてる」、「書けてない」と言うけれど、意識して書いているだけが「書けてる」ではないし、意識していなくても「書けてる」場合はあると思うのだけど、どうだろう?
これが、評論家的な見方なのかねぇ。


ここからが後半戦

武田泰淳 ちくま日本文学全集42

えーと、この本が出たのが1992年だそうです。今から、18年ぐらい前ですね。
多分、当時、この巻までは買って、「ちくま日本文学全集」を買わなくなっていたんです。

この当時、この全集の企画は、全50巻。あとで、10巻伸びましたが。あと、8巻だったのに、力尽きたのです。
まあでも、十数年後、 全巻そろえたわけですが。

続かなかったのは、経済的な理由もあったと思うけど、きっとこのあたりから、知らない名前が増えてきたためだと思われます。

で、武田泰淳。この人も、知らない。わたしの文学史のなかには、ない名前だ。だいたい、読み方も、わかりませんでした。たけだたいじゅん?えっ、それで、あっているのか?

「秋風秋雨人を愁殺す」以外は、全部おもしろかった。でも、1番長いこの話が、イマイチ。それって、どうよ。


昔のツンデレ?

樋口一葉 ちくま日本文学全集41

えーとですねぇ、文語体は、やっぱり難しいです。

「たけくらべ」とか、かろうじてストーリーを知っている話は、なんとか入ってくるのですが、読むのが辛い。
そして、自分の読み取っているストーリーが、正しいのか、勝手な解釈なのかが、良くわからないです。

一文が長いのと、地の文とセリフの文が、そのまま続けて書いてあるのが、なによりも難しく感じました。

でも、けっこう、セリフとかには、リズムがあっていい感じのセリフもあるんです。だから、なんか、もうちょっとだけ、これを読み取る力があれば、きっと、面白いんだろうなぁと思うのですが。
だから、苦しいながらも、最後まで読めないことはなかったです。

で、いい加減なわたしの読みで、読み取ったことは、こんな感じ。

  • 恋愛中心。
  • 女の子、ちょっと気が強い。
  • 素直になれなくて。
  • 年上の女の子にあこがれるやんちゃな男の子。
  • けっこう、途中で、プッツリ終わってるようなエンディング。
  • 男の子のタイプは、優等生とやんちゃ。ウブな優等生の方が、本命?
  • 世間の噂に引き裂かれ……。

本当は、その当時の生活のありようなんかもしらなければ、ものすごく浅い読みになるんだろうなぁと思います。
でも、なんか、昔も今も、かわらないところもあるのかなぁと思ったりもしました。