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彼氏彼女の事情10

キャラクターが立つというのは、そのキャラクターが誰に対しても同じ態度で振る舞うことを意味するのではなくて、対するキャラクターによって、見せる面をどんどん変えていくということなんだなぁということをこのマンガを読んでつくづく思いました。
そして、その微妙に違うリアクションの中に、1本通ったものがある。

このあたりは、誰に対しても決めゼリフとかを言わなければならない少年マンガはちょっと苦手なところかも。

今回は、そのままドロドロ編にいくのかと思うと、修学旅行編。
そして、修学旅行でのキャラクターの組み合わせは、全然、想像しなかったような組み合わせで、そこにとても感心しました。
うまい。

あと、小さい真秀がとってもカワイイ。

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彼氏彼女の事情9

1巻丸ごと学園祭。そして、劇中劇!
劇中劇って、お話を2倍考えなければならないので、大変そうです。しかも、その劇がオリジナルな作品だったりしたら、短編1編かけちゃうようなネタを使ってしまうわけですから。

「あのストーリーはよかった!」

と物語のなかで語らせるためには、手をぬいた劇にするわけにはいきません。

えーと、劇中劇といって思い出す作品は、やっぱり名作美内すずえの「ガラスの仮面」とか、氷室冴子と藤田和子の「ライジング」とか、あとちょっと濃い目ですが、相原 コージと竹熊健太郎の「サルでも描けるまんが教室」とかですね。
まあ、「ガラスの仮面」は別格として(笑)、「ライジング」の「レディ・アン」とかは、けっこう好きでした。ただ、「ライジング」は、後半、劇中ではない方のドラマがもたついちゃって、惜しい印象が残っています。
そうだ、成田美名子の「エイリアン通り」でも、最後、「FELICIA」というのがありましたねぇ。

今回の「鋼の雪」は、マンガのなかに練習風景があんまりでてこなかったのが、ちょっとそこが残念かな。
あぁ、あれが、このシーンになるんだという驚きが少なかったです。

それがうまいのは、成田美名子のような気がする……。オーディションで使った状況とかが、ちゃんと、劇のなかにでてきて「おーっ」という感じでした。

佐倉と十波は、またくっついて、これで決着かな(せわしない人たちだ)。

ここまででひとまとまり。
なかなか、ドロドロの後半戦に突入を感じさせるような終わり方で、終了します。

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彼氏彼女の事情8

いろんな話が、平行して進んでいくので、時間の流れは緩やかになったのですが、その分、物語の密度は、とっても濃くなった感じがします。

しかし、たった2週間の間で、出会って、自分の気持ちに気づいて、別れてしまう、佐倉と十波の恋愛って……。
というか、よく読むと、十波が1人で動き回っているだけで、佐倉自身は、ずーーっと、全然、自然体のままですね。
なんというか、高校生男子は、せっかちだ。

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彼氏彼女の事情7

キャラクターが増えてくると、それぞれの個性が目立たなくなってくるものなのですが、この作品の場合は逆ですね。

まほの性格も、最初に出てきたときよりも、すごくよくわかります。
しかも、あさぴんがこんなにかっこよく見える日が来るとは!!

芝姫だけは、なんか別人になってしまってますが……。