広瀬 正一覧

人の心はタイムマシン

タイム・マシンのつくり方 広瀬正・小説全集6

「広瀬正・小説全集」の最終巻です。

筒井 康隆は、解説で、この人が時間テーマにこだわったのは、売れなかったせいだみたいなことを書いていますし、星 新一も、そう思っていたフシがあるみたいですが……。

確かにその一面はあるかもしれないけど、この人のこだわりが、まさにそこにあったことの方が大きいと思います。けっこう、ノリノリでこれらの作品はこれらの作品で書かれている気がする。
どうだろう?

確かに売れなくて腐るきもちもあったと思うけど、それは、自分の好きな物が、どうしても受け入れてもらえないのではないかという、そっちの方に原因がある気がします。

まあ、そうは言っても、よくしっているわけではなくて、小説を読んだ印象です。


すべては、タイムマシン

T型フォード殺人事件 広瀬正・小説全集5

題作は、SFではなくて、ミステリー。
でも、この人にとっては、映写機も、T型フォードも、きっと、タイムマシンだったんだと思う。

そして、戻りたい時代は1つだけ。あの江戸っ子の気質が残る東京の下町。

ということを「立体交差」を読みながら、感じていました。


SF若かりし頃

レモン月夜の宇宙船

短編とエッセイです。

短編は、テレビ局舞台のドタバタものという感じ。
テレビ関係の仕事をしていたということで、ちょっと広瀬 正と雰囲気が似ている気がしました。

エッセイは、以前、読んだことがある話も、ある気がします。
でも、こういうオタクのウンチク話は、とっても、楽しいのです。


夢をみたのは、どちらでしょう?

鏡の国のアリス 広瀬正・小説全集4

中・短編集です。

表題作のオチは、「ツィス」と「エロス」を足した様な感じです。

でも、この小説のおもしろさは、鏡に関するウンチクにある気がします。
途中から、さっぱり、理解できなくなるのですが、でも、そういう、ウンチクを聞くのは好きです。


もしもあのとき…

エロス 広瀬正・小説全集3

「エロス」なんて題名ですが、広瀬 正の小説に色っぽさを求めてはいけないのは、もう、学習済み(笑)

現在と、過去、それから、もう1つの過去。
もしあのとき、こちらではなくて、あちらを選択したら……。という、IFものです。

ただし、やっぱり(?)、広瀬 正なので、ものすごく地味です。そして、細かい。でも、それは、今のまでちょっと感じた、無駄な細かさというのではなくて、なかなか、活かされていたと思います。

でも、今まで読んだ「マイナス・ゼロ」、「ツィス」、「エロス」の3冊のなかでは、この本が1番おもしろかったです。

途中で、「もうひつとの過去」の方が、実は……。

というのは、わかってしまったのですが、それでも、最後までしっかりとよませる力があります。

あぁ、こっちの人が、影響していたのか……。

というのは、けっこう、最後、「やられた」という感じでした。