先生に会えてよかった! 向山流親とのつきあい方 教え方のプロ・向山洋一全集42
まあ、誰もが時代の中に生きています。
この時代には、OKだったことも、時代が変わればダメになります。
まだ、学校の先生がそれなりに尊重されていた牧歌的な時代のお話です。
野球マンガとプロレスが、幼稚園時代から小学校時代の1大トピックだった世代のわたしたちにとっては、デカい存在だった梶原 一騎です。
その梶原 一騎の自伝的マンガが、この「男の星座」。
前から名前は知っていたし、いつか読まなければと思っていたのですが、とうとうこの年になってから手を出しました。Kindleで安売りしていたのがきっかけです。
印象としては、愛らしい乱暴者。
まあ、実際にとなりにいたらわたしは怖いだけと感じると思いますが、それなりの愛嬌がある人でもあるのだなぁと、かき方を見て思います。
頭に血が上ると、なにするのかわからないところが昭和的です。
いや、いい題なんですけどね。
内容はねぇ。
この人、あまりにも自分が賢すぎて、多分、他の人間も全部自分と同じ様になんでも出来ちゃうと思っている感じが、ものすごくする。
子どもに知識なんか教えてはいけない。考えさせるんだ~。わたしは、子どもの頃に、考えてこんなことがわかった。それはね~(知識の羅列)という話の流れは何というか……。
うん、多分、この人自身は、学校無くても良かったかもしれないし、それが真実かもしれない。でも、とても多数の人間にとっては、多分、それ正解ではないから。
だいたい、この手の話をする人って、文化ってものをどう考えているだろうかとものすごく不思議に思います。今までの先人が考えてきた上にいろいろなものを積み重ねたからこそ今がある。1人の考えではわからないことでも、積み上げて考えられたからこそ、今がある。
わたしは、そう思います。
この人が言うようなのが、21世紀型学力だというのなら、多分、今以上に格差のあるひどい世界になっていくと思います。
この本の素敵な効果があるとしたら、読んだ人間に、毎度おなじみの学校不信を植え付けることかなぁ。そうすると、読んだ人は、自分の子どもの育ち方や学力の問題を、学校にせいに出来て、自分のことは反省しなくても良くなるので、ちょっと楽になるかもね。
久しぶりに、教育関係でひどい本を読んだ。