吸血姫美夕 朔1
これは、夕維に繋がっている美夕とは別の物語なのかなぁ。
わたしのなかでの垣野内 成美の「吸血姫」シリーズって、みんなどこかで繋がっているところが、魅力なんだけれど。
今のところ、美夕は本当に狂言回しみたいな立ち位置です。これで、ずっと進めていくのかな。
OVAって、こんな感じ?
いままで「美夕」と「夕維」で、「西洋神魔編」とか、いろいろなパートに分けて進めてきた物語を、全部ごった煮にして、上手に配置し直した感じです。
かきたい素材自体はもう練り込まれて存在している安定感があります。
その分、読者としては、意外なところは少なくなっているのかな~。
美夕のときからですが、雰囲気だけで読ませるマンガですよねぇ。
実は、平野 俊弘って、けっこう細かい設定までつめてる気がするので、もっと解説いれてわかりやすくできるけれど、そうやって、今よりもおもしろくなるのかどうかはわからない。
逆に、しっかりした設定はあるのだけれど、語らないところは、勝手に想像させる。
これは、狙ってやっているんだろうなぁ。
どうしても、こういう作品は、前作との対応を考えてしまいますね。
これって、神魔で、この人たちは、西洋神魔で……これって、夕姫のことで……。そういう読みかたではない方がおもしろい気もするし、そういう読み方でないとついて行けない気もするし。
これだけで、「美夕」の話も「夕維」の話も、まざっているしなぁ……と、結局、そういう読み方に還ってきてしまいます。