魔界水滸伝18
魔界古事記伝になって、魔界仏陀伝になって、魔界基督伝になって、魔界信長伝になって、魔界正雪伝になって、いく18巻。
けっこう、栗本 薫が「魔界水滸伝」でやりたかったことって、これでやり尽くしたような感じもしないでもないなぁと思ったりして。
1巻全部、これをやり続けられるところが、凄いなぁ。
そして、山のような外伝が読みたかったかも。
「古事記」。
物語になっているところは、部分的に読んだことはありますが、まあ、系図というか名前の羅列の部分とかは、どうなのよという感じでした。
まあ、今回も、Kindleでアレクサに読んでもらってなかったら、挫折したかも。その分、名前とか、漢字の読みがデタラメで何言っているのかわかんないところや、雰囲気ぶち壊しなところも多いのですが。
で、今回、通して読んで(聞いて)みて、物語の部分と関係ないと思っていた名前の羅列も、けっこう、本編に出てきた人のことが書いてあるんだなぁと、当たり前といえば当たり前なんですが、地続きなものなんだなあと理解することができました。
感情の入ったセリフが、全部、歌なところも、おもしろいなぁと。
それはやっぱり、口承文学なので、覚えやすいような節回しになっているだと思います。それと同時に、感情が高ぶっているというのが、ものすごく伝わる気がする。
あとは、神武天皇の后の名前が、おおらかすぎて笑います。ほら本人嫌がるわ。まあ、豊穣とかそんな感じの意味なんでしょうけどねぇ。
池澤夏樹個人編集のこの「日本古典全集」は、けっこう気になっていたので、読み出せて嬉しいです。