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メタモルフォーゼの縁側5

何が変わって、何が変わらなかったのだろうか。
それぐらい、静かにというか、緩やかに日常は流れていって、その時は、もう命がけぐらいで大切に思っていたものも、大切だということにすら気づかなかったものも、穏やかに変化していく。

「物語」は、大きな変化をかく事が多いのだけれども、そういう小さな変化に気づかしてくれるこういう物語も、とてもいいなぁと思います。

うららは、多分この後、同人誌をかくことはもうないんじゃないかと思うし、もしかしたら、市野井さんに会う事もないのかもしれない。
もちろん、こっから、マンガ家への道もないことはないかもしれないけれど、どっちにしろ、これからも、この物語の中の人たちは、生きていくのかだなぁと感じられて、とても、素敵だなぁと思います。

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メタモルフォーゼの縁側4

同人誌即売会にとうとう売り子として参加する4巻目。
まあ、東京の人と地方では、イベントに対する距離感も違うとは思うのですが。地方だと、買いに行くだけでも一大イベントですからねぇ。

でも、直前になって、心がくじけそうになってしまうというのも、アルアルだなぁと。なんでしょうね、あの新しいことを始めたりするときのワクワク感とともにある重さって。
でも、それを超えた人だけが味わえるものが確かにあるかもと思いながら読んでいます。

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メタモルフォーゼの縁側3

物語の進むスピードが、なんとも気持ちいいお話です。
メタモルフォーゼということで、最初、題名からのイメージでは、主人公の女の子がクリエーターに成長していくみたいなお話を考えていたのですが、この中のメタモルフォーゼは、もっとゆるやかな変化みたいな感じですねぇ。

おばあちゃんの方も変化していくし、主人公もクリエーターになるとか明確なものではなくて、もっと一歩を踏み出すみたいなモヤッとした変化です。
でも、そういう変化が丁寧にかかれていて、フッと表れる不安や憂鬱でさえ、優しい肌触りでとても気持ちいいです。

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メタモルフォーゼの縁側2

好きな趣味のことを話し合える人がいるというだけで、なんで、こんなに心が動くのだろうかと思います。

メタモルフォーゼは、はじめ、この子が受け手から送り手に変わっていく物語なのだと思っていましたが、人と触れることの変化ということかもしれない。

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メタモルフォーゼの縁側1

実は原作を読む前に、映画を見てきたんですよ。良い映画でした。

ということで、積読していた原作が読みたくなってを読み始めました。
親子関係とかは、映画ではかかれていなかったりしたので、そのあたりの丁寧さは良いですねぇ。

話がねぇ、とにかく好きです。この話のどこがそんなに自分を引きつけるのかはまだ説明不明なのですが、すごく好きです。
人が言う、「尊い」というのは、こういうことはとも思ったりします。