化人幻戯 江戸川乱歩全集17
「化人幻戯」は、けっこう悪くないと思います。
本格推理は廃れるけれど、変態乱歩は、永遠に輝き続けます。
それだけ、なんていう本質をついているというか、感覚的なリアルがあるように感じます。
初短編集です。
おもしろいわ、コレ。
以前(30年ぐらい前か……)よりも、おもしろく感じます。これは、子どもの読み物ではないな(笑)
解説には、ホームズとワトソンの怪しい関係について書かれているのだけれど、わたしは、なによりもこの2人の健全さに感動してしまいます。
江戸川 乱歩も、新井 素子も、夢枕 獏も、本やマンガ好きな人が、本やマンガについて語っているのを読むのは、とっても楽しいです。
この本の内容、兄貴から聞いた話がけっこうるような……。
しかし、兄貴は、こんな本、読んでいたのだろうか。
一時期、ミステリーにこっていたことがあって、あの人、わりとこういう外壁(というか理論)から埋めていくようなことをするので、読んでいたのかもしれませんねぇ。
で、兄貴は、ミステリーというよりは、ハードボイルドな小説に向かっていって、その頃のりんは、SFに向かっていって、純粋な推理小説からは、離れていったのであった。
最近は、ちょっと自分的には、ミステリーのブームです。
アガサ・クリスティー、乱歩を今更読んでいますし、コナン・ドイルも、読み返し中。
そしてなによりも、日本のミステリーも、ちょっと読んでいます。本格推理ものは、けっこう少ないですけどね。でも、京極 夏彦の妖怪シリーズなんかは、江戸川 乱歩に読ませてあげたいです。
どんな感想を書くか、ドキドキします。