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幻山秘宝剣

おぉ、鉄仮面の正体は、彼がフランス語でしゃべり出すまで気づきませんでした。
そうきたか…。

蓮次の正体も、ずっと、もう1人のからくり師だと思っていたけど、違っていました。

まあ、何人かの人は、なにをやりたかったのかわからないのですが……。特に、主人公(笑)

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悪魔の紋章 江戸川乱歩全集12

少年探偵団

謎のインド人(笑)にはじまるこの物語。
そう、ぼくが子どもの頃ぐらいまでは、こんな風に、世界は妖しくて広くて、偏見に満ちあふれていたんだなぁと。そして、ワクワクがたくさんあった。

で、今は、世界は狭くなり、それなのに混沌として、やっぱり偏見に満ちあふれているという。そして、ワクワクは少なくなった気がします。

それは、ただ単に、自分が年を取ってしまっただけなのかも……。

「怪人二十面相」に比べると、どうしても、2作目はおちるような気がしますが、それでも、子どもにとっては、ジェットコースターのような物語だと思います。

読んでいる途中で修羅場が入って、かなり間をあけてから後半を読んで、後半しかあんまり覚えていないので特にそう思うのかもしれませんが、

「少年探偵団あんまり活躍してないやん!」

前は、二十面相逮捕までの大活躍だった気がするのですが(笑)

妖怪博士

これって、仮面ライダーの元ネタみたいなお話ですねぇ。
蝙蝠男は出てくるし(笑)

そして、ぼくらの仮面ライダー隊……じゃなくて、少年探偵団たちは、大活躍でした。
というか、二十面相の今回の目的は、ただ単に、少年探偵団の子どもたちを怖がらせることだという……。

二十面相……そして、乱歩……。素敵だ(笑)

B・Dバッチや、社会に貢献しようという少年探偵団たちの性格をついた罠には、正直、ドキドキワクワクと感心しました。

そして、洞窟の罠では、

「ご苦労!!」

と言ってあげたいぐらいです。
……なんで、子どもを楽しませるためだけに(笑)そこまで……。

見習わなければなりませんねぇ。

悪魔の紋章

「ワハハハ……、これはおかしい。これは傑作だ。明智君、君は探偵小説を読み過ぎたんだよ。小説家の幻想に慣れすぎたんだよ。如何にも探偵小説にありそうな結論だね。ワハハハ……、実に傑作だ。こいつは愉快だ。ワハハハ……」

この諧謔、これが、乱歩の本質なんだなぁと。
だから、悪者も、正義の味方も、生き生きしています。

以下、ネタバレありです。

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幻影城 江戸川乱歩全集26

すごい。マニアの力というのは、やっぱりすばらしいと思います。
そして、彼は、その世界に本当に生きたなだなぁと。

ハードボイルドって、こんな時代からあったんだ。
みたいな、驚きも、あります。

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黒蜥蜴 江戸川乱歩全集9

「黒蜥蜴」は、メチャクチャおもしろくて、一気に読んでしまいました。
「夜の夢こそまこと」といっていた乱歩の本当に自分が存在して見たかった世界というのは、こういう世界なんだろうなぁと思います。

そして、その勢いで「人間豹」を読み出したら、全然、前に進まなくて困ってしまいました(笑)
すげえ、作品の出来に、差があるなぁ乱歩。

明智小五郎がでてきて、やっと、お話が動き出した感じで読めました。
でも、明智小五郎が出てくると、急に敵が弱くなったような印象をうれます。

ところで、何で、「豹人間」ではなくって、「人間豹」なんだろう?

「石榴」は、好きです。
悪と滅びにも、美学がある。そして、もちろん、正義がある。そんな世界が、きっと楽しいのだと思います。

全集ということで、1冊が分厚くて、1冊読む間に2冊ずつぐらい刊行されています。
どこまで、読めることやら……。

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黄金仮面 江戸川乱歩全集7

おおっ、「黄金仮面」は、二十面相の原点のような作品ですね。
犯人の正体は、ビビりました。
でも、まさか、「人のキャラクター」を使ってと、怒られる心配はなさそうですな。

最後の最後、敵にも花をちょっとは持たすのかと思いきや、全部、明智小五郎がもっていくところも、ビックリしました。

「黄金仮面」は、子ども向けではなかったんですねぇ。
でも、ポプラ社の子ども向けシリーズに入っていた気がします。気のせいか?
と思って今、調べてみたら、「大暗室」とか、少年探偵団以外のシリーズも、入っているみたいですねぇ。
知らんかった。

この全集本ですが、唯一の欠点は、分厚いため読み終わる頃には、前の方の作品を忘れてしまっていることですな。

「江戸川蘭子」とかは、どんな話だったか、全然印象に残っていません。