京極堂一覧

愛の逃避行?

魍魎の匣 文庫版

やっぱり、おもしろいです。
そして、分厚い……。10000ページ超えてますからねぇ。ほとんど、凶器になりそうな文庫本です。

京極 夏彦を読もうと思ったのは、この「魍魎の匣」の志水 アキのマンガ版を読んだからです。
アレはアレでおもしろかったのですが、多分、このおもしろさを超えるのは、難しいんじゃないかと思います。
これ以降、マンガ版を読んでいくかどうかは、けっこう微妙なものがあります。

800ページ目ぐらいから、名探偵(?)京極堂の推理が始まるわけです。
これぐらいまでは、まあ、普通のおもしろさというか、「姑獲鳥の夏」に比べると、インパクトの分だけ、こっちの方が負けているかなあという印象でした。

でも、最後の怒濤の展開に、ビックリ。

あぁ、なんとなく、京極堂の正体というか、過去みたいなものも、かいま見ることが出来ます。

「貴様はまだそうやって口の先で世の中を渡っているのか?」

は、けっこうウケました。

でも、京極堂のしゃべる、犯罪の動機探しの倫理については、まったくその通りで、でも、私たち自身としては、そう考えていかなければ納得したり、安心したり出来ないところで、なかなか難しいところだと思いました。

そして今回も、見事に騙されました。

ミステリーは、やっぱり、この「騙された」という思いが、快感につながります。

まさか実話だったとはということと、みんな、最後にあの人がもっていっちゃって、愛の逃避行を続けているところが、見事に騙された感じです。

私は、なんだか酷く--

最後に、なんとなく読者にも、そんな風に思わせる。
うまいわ。


分厚いけど、厚さを感じさせない

姑獲鳥の夏 文庫版

「うぶめ」で変換して、「姑獲鳥」がちゃんと出てきたのでビックリした。

今回、この分厚い本を買ったのは、マンガ版の「魍魎の匣」がけっこう面白くて気になったからでした。
ねぇさんが先に読んで、

「面白い、面白い」

という感想は聞いていました。

で、読んで、あっという間に100ページ目ぐらいまできて、

「これは、面白い!!読んで、正解!!」

とか思って、ハッと気づく。
まだ、この話、古本屋の店先で、京極堂のウンチク話を聞いているだけだ……。

でも、このウンチクこそが、この物語の肝であり、この分厚さが必要な゜理由であり、トリックの根本でした。

なんか、「哲学的な何か、あと科学とか」を読んでいるときと同じような楽しさにあふれております。

しかし、京極堂は探偵じゃないし、なんかビックリすることが一杯でした。上手に騙された感じです。こういうミステリーは、好きです。

映像化されているなんて、まったく知りませんでした。
でも、知世さん……けっこう、はまり役かも。