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地獄の道化師 江戸川乱歩全集13

戦前の乱歩の最後の方の作品群です。

それなりに面白いです。けど、マンネリ感も漂います。二十面相が出てこないのは、ちょっとマンネリ化をさけようとしたのかも。

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怪人と少年探偵 江戸川乱歩全集23

乱歩、最後の小説は、少年探偵団ものだったみたいです。

けっこう、ぶっ飛んだ話で、おもしろかったです。しかし、老若男女、世の中に、悪人どんだけ多いんだよという話と、それをまとめる二十面相のカリスマのすごさに脱帽します。

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堀越捜査一課長殿 江戸川乱歩全集20

このありたの物語は、江戸川乱歩マニアには、けっこう評判が悪いようです。
これまでも、ときどき注釈にツッコミをいれられていましたが、この巻は、酷い。

でもこれは、わたしは、乱歩が酷いのではなくて、注釈が酷いと思います。
注釈なんて、自分の解釈を披露する場じゃねぇだろう。でしゃばってんじゃないよ!!

1つ1つ読んでも、それほど悪いとは思いません。
トリックの焼き直し?それがどうした。
前の物語との整合性?それがどうした。

夢こそまこと

その意味が、わかってねぇんだろうな。
こんな風に、乱歩をバカにして悦にいるんじやなくて、自分の頭で物語を補完しろ。

そう言いたくなりました。

そういえば、わたしが子どもの頃、少年探偵団や、怪人二十面相をテレビドラマでやっていた記憶が。
解決編は、全然おぼえていないのに、なぜか、あの怪しい老人とかにさらわれる場面は、おぼえています。

夢の中で、なぜかわたしは、小林少年ではなくて、さらわれる少年でした。

そんなことを思い出させる少年物。好きです。

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月と手袋 江戸川乱歩全集18

なぜ、二十面相が、これほど執拗に、わざわざ明智や少年探偵団を指名したようにして、事件をおこすのか?
実は、わたしは、以前からなんとなく考えていた彼の正体が、今回、わかったような気がします。
そして、不可解な彼の目的も。

されを今、ここで書いちゃうのは、とっても無粋な気がするのでやめておきます。
でも、明智 小五郎や、小林少年が、世代交代をしているのならば、きっと二十面相の方も世代交代をしていて、そして、少なくともその二代目の正体は、きっと……。

だから、彼と明智の目的は、実は一緒だったのだと思います。

少年たちのために。

そして、それは、もしかすると乱歩の思いとも重なっていたのかも。

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十字路 江戸川乱歩全集19

防空壕

なんというか……えーと、エロ話(爆)

なんか、いい夢は、夢として、みさせてあげてみたいな……。

大江戸怪物団

なんじゃこりゃ(笑)全然、ダメです。 

連作ものの1部かな?

十字路

やっと、まともなのが来たという感じです。
でも、乱歩のレベルからいうと、若干落ちるかなぁ。

ストーリーは、それなりなのですが、文体にいつもの色っぽさがない気がします。
なんとなく、作品の後についている自作解説を読んでいると合作とのこと。

もしかして、ストーリーだけ乱歩が考えて、文章は別の人が書いたんだろうか?

とか思いましたが、よく読んでみるとまったく逆で、ストーリーの細部は別の人のアイデアで、文章は、乱歩のものだったようです。

それにしては……。

魔法博士

なんか、少年探偵団ものがはじまると、安心。
これは、パターンが同じ事から来る安心感かもしれない。

でも、戦前も、戦後も、かわらぬおもしろだと思います。
小林少年、年取らないし(笑)何代目だ?

でも、B・Dバッチを逆手にとって、敵が罠をかけてくるところなんか、続き物の素晴らしさで、けっこうグッとくるものがあります。

黄金豹

マンネリ気味な少年探偵団ですが、手をかえ品をかえ、楽しませてくれます。

しかし、二十面相がここまで手をかけて、少年探偵団たちに挑んでくるのは、「復讐」というよりも、この混乱した世相、少年たちに「生きがい」をもって欲しいと思っていたからではないかと思ってしまいます。

そうすると、実は、二十面相というのは、明智と……。

天空の魔人

明智小五郎ではなくて、少年たちだけが出て来て、事件の解決までしちゃうというのは、少年探偵団のシリーズでは、けっこうめずらしいのではないでしょうか?

その分、乱歩も考えたのか、敵は、いつもの人とは違ったようです。