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ホルモー六景

ホルモーに関する短編小説6編。
すべて、完璧なお話です。当然、完璧におもしろいです。

この完璧な1冊のなかで、唯一の汚点は、つまんない解説ですねぇ。
これを載せた編集のセンスは最悪です。
有栖川 有栖。この名前は、ブラックリストに入れておこう。

閑話休題。
この6編の中で、特に好きなのは、「もっちやん」のお話ですねぇ。
なんて自然で、素敵で、優しい物語なんだ!
いつか、丸善がなくなった様に京の町が姿を変えていっても、ここに、いつも見た、あのときの京の町が残っているよ。上賀茂神社の近くには、描かれていなくても、小さなおもちゃ屋さんがあって……。もう、素敵すぎです。

そして、同志社黄竜組、復活!!ドラゴンが2つなのが気になりますが、龍と竜だからいいのか?

今、彼らは、5大学で、ホルモーを戦っているのか?
全国大会とかしているのか?
と思うと、本当に、ワクワクしてきます(笑)

万城目 学
角川書店,角川グループパブリッシング
発売日:2010-11-25

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鹿男あをによし

ベラボーにおもしろいです。

ちょうど、この本を読む直前に、ねぇさんにさそわれて奈良にいってきたので、余計にそう思えるのかも。
平城京跡のあたりを歩いたのですが、まさに、この本に出てくる景色がそのまま広がっていて、もう、目の前にその風景が浮かんで浮かんで、こんなに突拍子もない話なのに、またしても、

「これ、ホントーの話だから」

とか、言いたくなってきてしまいました。
うん、この人の小説は、ぶっとんでいるけど、リアルだ。そんなことがありそうな気がする。

まあ、このタイムリーな奈良行きにはタネがあって、先に、この本を読んでいたねぇさんが、奈良に行って、この本の風景を見たいと思っていたのだそうです。
で、ならでは、いろいろこの本の話がしたかったのですが、まだ読んでいないわたしのためにグッと我慢していたそうな。

あっこに、サンカクが埋められていたんだよなぁ……。

どおりで、なんか寂しそうな建物なのに、けっこうしつこくねぇさん行きたがっていたはずです(笑)

以下、ちょっとだけネタバレです。

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鴨川ホルモー

メガネをかけた栗山 千明ちゃんのビジュアルを見たときから、メチャクチャ気になっていた「鴨川ホルモー」でした。
自分のなじみがある京都が舞台だし。

まぁ、映画のCMとかを見ていた感想としては、おバカなお話なのかなぁと、高をくくっていました。すいません、見くびっていました。

もう、メチャクチャにおバカで、面白すぎるぐらいに面白い、青春な、大嘘つきな、でも、なっとくの物語でした。

久方ぶりに小説を読みながら、爆笑しました。そんなアホな~。
でも、でも、なんか、無理な展開が、理屈にかなっている気がするんですよねぇ。

なんというか、上手につかれた壮大なアホな嘘って、思わず、自分もそれにのってしまいたくなることって、ありませんか?
わたしは、この嘘に、のってしまいたくてたまらなくなってしまいました。

「なんか、祇園祭で、毎年、そろいの浴衣で新入生連れてる大学生がいるよね。あれ、実は…」

とか、

「上賀茂神社で、奇声をあげながら裸で踊り狂う集団を見た。あれ、実は…」

とか、

「オレの兄貴は京産大の出身で、『玄武組』っていう謎のサークルがあって……」

とか、

「京都のまん中で、ホルモーと叫ぶ人を見た!」

とか、メチャクチャ言いたくなるのですが(笑)

それはやっぱり、自分の見知った風景であるということも大きいとは思うのですが、それを差し引いても、絶対に面白いぞ。

そして、これだけおバカなお話にもかかわらず、青春で、スポコンで、どこかで、「あるある、そういうこと」と思わせてくれる。

これは、最高の嘘だ。

読んでる最中に、たまらなくなって、「鴨川ホルモー」の映画のサイトにいって、予告編なんかを見ました。
そうすると、

なんじゃこりゃ?味方同士で戦ってるやん?

みたいに思ったのですが、これもちゃんと、小説読むと、理由がわかりました。奥が深い(…深いのか?)

小説も良かったですが、映画は、映画としての動きの良さ面白さもプラスされている感じですね。
そのうち、DVDを借りてきて、見てみよう。

万城目 学
角川書店,角川グループパブリッシング
発売日:2009-02-25