ニャルラトホテプ 這い寄るクトゥルフの狂気
多分、日本では1番人気、みんな大好きニャル様です。
「這い寄る混沌」という二つ名が、超中二でかっこいいですよね。
まあ、話としてもおもしろいものも多いです。
ロバート・ブロックの「アーカム計画」とかも好きです。
まあ、あれもホラーからは逸脱しちゃっていますけどね。
やっぱり、ホラーは短編か。
マンガ版クトゥルフ・シリーズも、最初は、イマイチだったけど、だんだと結構、楽しくなってきた。
そして、「狂気の山脈」は、好きな話です。
しかし、最後なにがおこったかは、マンガでは表現しにくいですよねぇ。まあ、小説でも、メチャクチャといえばメチャクチャだし。
そこは、絵がない方が、こわい感じがするのかも。
でも、こわいと思いながら、古のものって、けっこう愛嬌あると思います。なんのこっちゃ。
実は、もっといい加減で軽い感じを期待していたのですが、けっこう、真面目な感じのお遊びでした。
クトゥルー神話っぽいお話が中心になるのかと思っていたのですが、それも、けっこう薄味でした。敵も、けっこうちっちゃい感じが……。
まぁ、いきなりつかまって錯乱しているラヴクラフトには、噴きましたが……。
でも、ラヴクラフトの純真なアウトサイダーな感じ、フーディーニの常識人だけど危険に際してハイになるところとかが、よかったです。
マンガのようなキャラのかきわけ。魅力的でした。
そして、最後のドイルが格好良すぎです。
これで、ラヴクラフト全集は、終了です。
途中から(たしか2巻から)、編集方針が変わったりして、若干、全体を見まわしたときに、まとまりが悪いところもあるのですが。まあ、いいか、マニアではないので(笑)
えーと、この別巻は、上下巻ということで、2巻続けて読んでいたのですが、ちょっとつらかったです。
ホラーって、ちょこちょこと短編を読む分には嫌いではないのですが、こう同じトーンの話が連続で続くとねぇ。ということで、下巻は、かなりいい加減なとばし読みでした。
「ラヴクラフト全集」の別冊は、ラヴクラフトが、他の作家の小説を添削した作品を載せているようです。
しかし、この添削っていうのは、職業としてなりたつほどのものだったのだろうか……。だって、それなりに名前の売れている作家なら添削なんて必要ないし、無名名作家なら添削している間に自分が書いて原稿料をもらった方が割がいいだろう……。
そかも、この人、けっこう徹底的に手を入れている感じがあるからなぁ……。
まあ、手紙魔で、ペンフレンドも多かったようだから、こうやって、文章上で人とつきあうというのが、合ってはいたのだろうと思いますが。
えーと、本の内容ですが、かなり出来に幅があります。1作、2作は、おもしろいけど、何作も連続で読むと、つらいかな。