センゴク2
暑苦しく、精一杯生きていて、きもちいいですね。
でも、長生きができるとは思えない。
いや、この方が、かえって力が出せて長生きできるのかも。
かっちょいい「甲賀忍法帖」も、順調に終わってしまいました。
終わりのイメージが、わたしの思っていたストーリーと違うのですが、思い違いをしていたのかな。
この「甲賀忍法帖」が、山田風太郎「忍法帖」のなかで、1番最初にあって、そして、1番印象的で、おもしろいと思います。
そして、「魔界転生」からはじまる十衛兵シーズの3部作。でもこれは、最初の「魔界転生」が、強烈に印象的で、あとは、イマイチかな。
あと、ちょっと軽めだけど、「忍法八犬伝」とかは覚えているのですが、他はあんまり覚えていないなぁ。
短編だと、すごい非情な話があって、びっくりしました。
基本的に、山田風太郎は、人間をあんまり信じていないのだと思います。
なんか、マンガと原作が、わたしのなかでは、はまりすぎて、区別がつかなくなっているようです。
ということで、次回は、「魔界転生」を希望。
いや、マンガ家さんとしては、違う作品を描いてみたいか?
そろそろ後半戦というところ。
伊賀組、甲賀組、どちらも半分以下の数になってしまいました。
そして、ここまできても、まだ自分たちが戦う理由すらわかっていないという……。
過酷だ。
この男が、なんで、これだけ周りの人間に不幸に巻き込みまくりながら、自分だけがヘラヘラとおいしいとこ取りして生きていられるのか不思議です。
ちょっと反吐が出ます。
周りの人間が、巻き込んだ主人公を責めないのは、「主人公のやりたいことを理解していた」ということで、実は、わたしとしてはその部分がすごくうらやましくて嫉妬しているからこういう結論が出てくるのかもしれませんが……。
だって、この男、失業したとき落ち込んでるのも、自分の失業についてだけじゃないですか。
最後に偉そうに、
「だから医師と患者・家族をつなぐ間に俺達がいるんス!!」
なんて、偉そうなことを言っていますが、お前って、ただの見習いじゃねえか。しかも、今まで、つないだ事なんてないじゃないか。
実践を伴わない理想、しかも相手の反論を許さない理想というのに、わたしはとっても疑問を感じます。
高田 裕三 / 講談社(2003/11/06)
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