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ふたつのスピカ4

4巻目は、いろいろな過去が、少し見えてくるお話が多かったです。
過去は、今を形作っている物なので、見えなくても、確実にそこに存在する。

ライオンさんは、なんで、迷っているんだろう…。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集4

「綿の国星」と「バナナブレッドのプディング」が、両方詰まった1冊です。
こうやって、続けて読んでも、なんの違和感もないです。

「バナナブレッドのプディング」は、昔は、支離滅裂なお話だと思っていたのですが、今読んでみると、ものすごく論理的に物語が作られている感じがします。
これはもちろん、無意識のうちにかもしれないのですが。多分、大島 弓子は、どこか、自分で「納得」しないとかけないマンガ家なんだろうと思います。

点茶の話も、今、読んでみると、読み落としていたところに気づいて、おもしろい。

奥が深いです。

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大島弓子が選んだ大島弓子選集3

そういえば、大島 弓子だけ1が、強烈なキャラクターで物語をぐいぐい進めていくタイプのマンガ家じゃないんですよねぇ。

まあ、須和野 チビ猫や、グーグー、サバたちは、強烈なキャラクターで、これは、「綿の国星」が載っているこの巻の感想として書くことではないのかもしれないのですが。

長編が少ないからか?

いやいや、「たそがれは逢魔が時間」の邪夢だって、ものすごく印象に残っているキャラクターです。
なのに、なぜか、そんな風に書きたくなるものが大島 弓子にはあります。

そして、強烈なキャラクターのはずなのに、狂言回しの役割にまわっていることも多い気がします。

そこが、大島マンガで、ものすごく日常からはなれた状況、物語なのに、不思議とリアルさを感じさせられるところかもしれないと思います。

  1. なんのなかで、「だけ」なのかは謎ですが。 []

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大島弓子が選んだ大島弓子選集2

2巻は、「綿の国星」です。
「綿の国星」は、多分、わたしが1番最初に読んだ大島 弓子のマンガです。

多分、読んだの小学校時代。5、6年の時だったと思います。
単行本だったか、雑誌の切り抜きだったのかは忘れましたが、女の子の間でまわっていたのが、わたしのところにまわってきて読んだ記憶があります。
このときから、仲のいい女子の何人かは、男子の何人かが少女マンガ好きだということを知っていたんだな……。すごい、仲のいいクラスです。

最初の1話は、それで完結しているお話です。だから、最初の1話と、それから続く物語は、作り方が別物です。

最初は、もうものすごく1話目の読み切りの話が好きで、凄いと思っていました。
ネコが人間に成長していくという発想がもちろん凄いし、あの物語の中で、ちびねこの問題、時夫の問題、おかあさんの問題、三つ編みの問題が、絡み合いながら、すーっととけていくところにビックリしたんです。
だから、後の話は、蛇足っぽい小ネタだなぁとどことなく。

これ、文庫になったりするたびに、何回も読み返しているのですが、何回目か読み直したときに、2話以降の話も、凄いと思ったのです。
はじめて読んだときは、なんでペルシャなのかとか、全然、理解できてなかったのです。でも、この子どもの頭の自然な発想のとびかたとかは、あらためて読んでみると、本当にリアルなんです。

今回は、どっちにも、心を揺さぶられました。
1回1回読むごとに、本当に、いろんな発見があります。

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ふたつのスピカ3

ゆっくり、それぞれのキャラクターの立ち位置が、はっきりしていきます。
これぐらいのスピードが、このマンガにはちょうどいい。だから、マリカの秘密も、もうしばらくわからないままなんじゃないかなぁと思います。

でも、ゆっくりだけど、確実に変化していっていると感じられるところが、とてもいいです。