千と千尋の神隠し シネマ・コミック12
映画を見ている間は、ものすごくおもしろくて中に入るんです。
でも、終わってから、内容を聞かれると、なんにも残っていないという。
それは、わたしの方が原因かもしれない。
また、どんなとき、だれと、どうやってみたとうだけの問題なのかもしれない。つらつら考えるに、映画館で見た「天空の城ラピュタ」、「もののけ姫」、「ハウルの動く城」は、けっこう好きです。「風立ちぬ」は、ものすごく反発した記憶が…。
そういう揺れる映画なのかなぁ。
迷宮化している家のお留守番を頼まれる本好きのメガネ少女。
なかなか、そそる設定です。
でも、その少女が、憧れの気の弱いメガネ少女じゃないところが、ジョーンズの凄いところです。
基本、この人のお話の女の子って、みんな気強いです。
今回は、前作と比べるとハウルが(というか、ソフィが?)活躍しております。
まあ、主人公がまだまだ半人前ということで、ラブ度は少ないというか、ほとんどないです。
ジョーンズだから、一気に、戴冠式、結婚までいくのかと思ったけど、思ったこととは違う方にもっていくのがジョーンズでした。
宮崎「ハウル」の城は、ちょっとこのお話の家のイメージが入っているかも。
ジブリ、嫌いや~とか、思っていたのですが、「ハウルの動く城」とか「風立ちぬ」とか、「かぐや姫の物語」とかを見たり、周辺の話を聞くとすごくおもしろいくて。
そして、なによりも、子どもの時に見た(高校生ぐらいか?)「天空の城ラピュタ」はあんまり印象良くなかったのですが、この前、見たらおもしろかったということもあり。
どうやら、感覚が変わってきているみたいです。
年取って、角が丸くなってきたのかも。
ということで、ジブリを再発見ということでジブリ文庫を読むことにしました。
まぁ、しかし、ジブリの教科書の方は読んで楽しいけど、こっちのシネマ・コミックの方は、コミックスではなくて動いているやつが、いるなぁと。
当たり前といえば、当たり前ですが。
それから、実はわたし、原作、後半まだ読んでないので、そっちも読まねば。
なんか、アラブ風の世界ということで、あんまり知識のないところで、ジョーンズのヒネクレを読んでも、よく理解できないのではないかという先入観というか抵抗があって、今まで読んでなかった「アブダラと空飛ぶ絨毯」です。
でもこれ、「魔法使いハウルと火の悪魔」よりも、ずっと素直で読みやすい話ですねぇ。ちょっと、ビックリした。
まあ、「ハウルの動く城2」という看板は、どうかと思いますけどね。1
はじめは、あのまどろっこしい話し方にちょっとイライラもしたんですが、慣れると楽しいです。
これが素直に感じられるのは、もしかすると、アラビアンナイトの世界にそんなにわたしが親しんでいないために、知識がなくて、せっかくジョーンズがヒネクレさせた部分が読み取れていないだけかもしれないとも思いますが。
もしかすると、ジョーンズにとっても、文化圏が違う国の物語ということで、ヒネクレさせなくても、飽きないものだったからかもしれません。
なんとなくですが、ラストのいろいろな者の正体があきらかになっていくところは、映画の「ハウルの動く城」の怒濤のラストを思い出してしまいました。
そのあたりは、もしかすると宮崎駿も、意識したのかな?(そんなこと意識する宮崎駿とはとても思えないけれど…)
前作の主人公ソフィーは、ずーーっと、おこっている印象があったのですが、アブダラは、すごい穏やかな人で、ずっと恋の話で、そのあたりの雰囲気も、映画の「ハウル」とよく似た印象だなぁと思いました。
ストーリーは、まったく違うのですがね。
では、いろいろな者の正体について、いかネタバレありで。